来るのは「怪物」か?
台風の「目」は吹き込む風が自身の遠心力でそれ以上中へ入れない範囲を表す。針のように鋭い目は、相当中心まで近づかないと遠心力が勝てない=吹き込む風がめちゃくちゃ強いことを示唆する。
アメリカのJTWC(Joint Typhoon Warning Center=合同台風警報センター)の警報図。テキスト右上を見て欲しい。こう書いてある。
SUPER TYPHOON。
定義は風速が128ノット以上。時速で海里基準でややこしいが、秒速に直すにはざっくり半分にすれば良い。風速64m以上(正確には65.84m/s)。気象庁はこいつの最大風速を55m/sとしているが、アメリカはもう少し強く見積もっていることになる。
さて過去を振り返ると、この時期、この場所、このルートで甚大な被害を及ぼした台風が存在する。
昭和20年台風16号。「枕崎台風」である。上陸日は9月17日。上陸時の中心気圧は916mb(ヘクトパスカルと同じ)であった。最大風速51.3m/s(宮崎県細島)・最大週間風速は75mを越えた(同)。人的被害死者2,473名、行方不明者1,283名。なお、このうち2000名超は原爆で壊滅し台風が来ることすら伝わらなかった広島で生じている。
気象庁は言う「過去に経験したことのない危険な」「数十年に一度の大規模な災害」「上陸時の気圧は伊勢湾台風を上回る(=より低い)」。
どうぞ最大級の警戒を。過剰すぎて肩透かしでもその逆の外れ方をするよりマシ。
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