平成ノスタルジア
その昔「クラウンモデル」って模型屋が八王子の甲州街道沿いにあって。
「209系あります?」
『入ったよ』
「セットと……単品モハ208は動力車で……」
『動力2両かい?』
「勾配があるので」
209系。1992年京浜東北線→千葉エリア→令和の今伊豆急行。そりゃ実物(試作形式901系)乗った日にゃ余りの「安っぽさ」にびびり散らしたもんだ。なんだこのプレハブにプラモデル組み込んだようなチンケな電車わw。ただ、この写真で隣に写ってる103系に比して明るくて静かであり、一般受けはいいのだろうと思った。
そんなでも模型で買ったのは103系だらけでは面白みに欠けるのと、中身はさておき面構えはまぁ、だったからだ。
果たして店のオヤジは営業終了予定の18時を過ぎても店頭で立ってておいらを待ってくれていて。
「急いでる風だったから待ってたよ」
「すいません」
「最近急に客が増えたけどなんでかね」
「『ムラウチ』が鉄道模型やめたからじゃないですかね」
「ああ、なるほど」
ちなみにムラウチはその後ひとときジョーシン傘下に入り、それも閉店してリアル店舗を持たぬネットのバッタ屋に成り果てた(建物は全部○○オフになったw)。
戻って。店のオヤジは「1つの編成に2両の動力を組み込むなら」と、在庫の動力付き車両を全部揃えて、挙動の似た2両を選ばせてくれた。まぁ、10両一気に揃えると2万円越えるのでお大尽へのサーヴィスだったと思うが。
だが21世紀を待たず主は店を閉じた。「高齢になり腰がつらくてやってられん」。
斯くしてほぼ「最初で最後の同店で揃えた編成」だった209系は常時線路に載せられた状態で連日走行。その間、連結器、室内照明、車輪、動力装置と、交換や改良を繰り返しながら走り続けた。2019年より始めたジオラマ工作の風景の中にもあった。
だが。
今般30年目へ向けて線路に載せ、それらでは対処不可能な不調の存在に気づいた。摩耗起因のギアからの異音、通電部分の発錆(内部のウェイトの結晶粗大化・酸化)。
ギアは動力機構そのものが設計変更されているのでパーツが手に入らない。通電部分は例えばアルミテープを切り絵のように加工して同じ形状に作り、仕込むことは可能だが、摺動磨耗に耐えられまい。
経年劣化したのだ。「安っぽいから長持ちしない」と言われていた現物より早くw
延命よりは更新を選択する。ナニ?現物同様にE233なのか?
かっこいいか?これ。通勤電車だからコレクションの基準は ルッキズム全開だぞw
しかも東海道バージョンはグリーン車連ねて既にある。
ライト類と動力の性能アップも兼ねて再度お前さん。令和最新型。「クラウン編成」は通電部分を磨きだして再発錆までにせどりに流す。
着だ……あらひどいバラバラじゃないw
ハメればOK。さぁ、走るンですよ。
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