名古屋人鉄ヲタ俺氏同僚に東海エリアから東日本エリアに向かう切符の買い方を説明する話
「窓口で紙の切符買えばええがや」
そうなのだが。
「え?東京の中央線と名古屋の中央線って繋がってるんですか!?」
……窓口で買えって突き放すのか?
【ミッション概要】
・名古屋から長野県方面へ行く
・往路の時刻と列車は確定。帰りは成り行き次第で未定
・目的地は止まる特急もあれば止まらない特急もある
・目的地に「みどりの窓口」はなく、東日本の座席指定可能な多機能券売機はある
「新幹線は楽」だそうである。EX-ICであるから、列車の指定だけパソかスマホで行い、前後はICカード重ねて改札をパンパン叩けばコト足りる。ICカードの残額だけ気をつけていれば良い。
「カードじゃダメなんですか?」
「ダメです」
会社をまたぐ上に、境界駅である塩尻がTOICAエリア外であるから、米原みたいに一旦出て入り直す使い方もできない。
※これはICカードだけで押し通ろうとすればできる、というだけで、またいで乗る場合にそれやると割高になるのでオススメはしない
さてこのミッションでややこしいのは「帰りが未定」のうえ「特急が止まらない時間帯に業務が終わった場合、途中まで普通列車で移動するので、特急券はそこから先を買う」必要があり、なおかつその際の券売機が
これということだ。普段名古屋で生活していて「新幹線じゃない特急にめったに乗らない」人に東日本のキカイであるこれをいじれと。
・とりあえずの指示
「行き帰りの経路と、往路の列車は確定です。なのでそこまでは名古屋駅や金山駅へ行って窓口で紙切符買って下さい」
乗車券:11月某日出発 往復 名古屋市内-某駅(経由中央西・塩尻・中央東)
特急券:11月某日 しなの65535号 名古屋-塩尻/某 塩尻-某
「中央西とか東ってなんですか?」
「塩尻回りですって意味の暗号です。何も書かないと新幹線で東京側から突っ込む切符作ってくれちゃう駅員もいるので」
「ふーん」
東と西のいきさつ説明してもしゃぁない。
さておく。問題は帰りである。とりあえず基本プランはあるので、それで列車の指定を済ませておき、確定した時点で変更する……がベストである。ただこの場合、遅い列車の繰り上げは問題ないが、繰り下げの場合、結局駅に行く必要があるのでどだいムリ、となる。もっとも、乗り遅れても自由席には座れるから、「普通列車で移動することになった場合の特急料金が支払い損」というリスクを承知で買っておく手はある。
次善、というか「普通の対応」は、某駅到着後、特急某が来るまでに某駅窓口で買う。である。ここで立ちはだかるのが上のキカイである。出張旅費精算はそれぞれの所属部署で行うので、切符は個別購入する。乗車券は上記の通り往復で買わせてあるので、操作指南して「某」と「帰りのしなの」の双方指定券「だけ」買わせる。何なら領収書も吐き出させる。問題は某駅のキカイ何台あるか知らんが、同じく指定目的で待っている人の数、列車までの時間によっては「間に合わない・購入する時間が足らない」可能性があることだ。残り時間によって、「しなの」だけ塩尻購入に回したり、更には「とりあえず何も買わずに某に乗って車内精算」となる。で、車内精算の場合に頭が痛いのがそう、例の未指定券システムである。
「基本的には全部指定席なんだけど、空いてたら座っても良い。ただ、指定券持ってる人が来たらどいてね」
車内購入は割高な上、誰か来るかもと思ってたら寛げないし、更には移動する羽目になったら面倒だし、方や指定してた人は、自分が指定したのに既に見知らぬ人のケツ何なら屁も併用で温められた席に座らせられる「正当な購入者」としては不快なだけだし、誰が得するんだコレ。で、それを普段そんなモノと縁のない名古屋人に説明するの?なおこれは上記「指定したけど乗り遅れ」の場合も扱いは同じ。
書いてるだけで疲れてきたわ。
「すのぴさんどうしてるんですか?」
「個人でネット予約契約してるから、『しなの』は確定したら券売機で引き換えるだけだし、某に至ってはチケットレス」
「へー!」
ただこれも落とし穴があって。
・塩尻は「東日本」の管理駅である。
「しなの」名古屋エリアから乗る場合、東海の駅で紙の切符に引き換える。これに対応できる予約システムは、実は東海は持っておらず、西日本の「e5489」である。西日本の会員になってクレカ紐付けて予約と決済を行い、予約番号に基づいて東海の駅で切符を出してもらう。
(※注意:このことは、西日本エリアの人が、たとえば「ひだ」で高山に行くのにe5489を使うと、名古屋なり岐阜なり「東海の窓口」で切符を引き換える必要があるという落とし穴でもある)
では塩尻から「しなの」に乗る場合はどうすればいいのか。塩尻でe5489の受け取りはできない。何と東日本の予約システム「えきねっと」を使うのである。東日本の会員になってクレカ紐付けてえきねっとで予約と決済を行い、塩尻など東日本の駅で例のキカイか窓口から紙の切符に引き換えるのである。なおどっちの場合も、東海の列車「しなの」に乗るのに、ネット予約を使う場合はお金が東海以外のJR経由で動くというトンチンカンな状況なのに注意されたい(乗車券の経由表示はギャグもいいとこ)。え?「えきねっと」で予約して東海の駅で受け取れないのか?
それができるのはこれらの駅だけ。「しなの」の乗車駅で事前に取りに行くか、乗る直前に引き換えるか。つまり、わざわざ行くか「間に合わない」リスクを取るか。
「ネット会員入っておけば良かったかな」
しなの乗るだけのためなら「えきねっと」でもいいけど、それ以外はe5489にせざるを得ない状況で、しかも生活基盤が名古屋の人に「どうぞ」なんてとても言えない。
「まぁ、最後の手段はありますので」
「というと?」
オレの予約を人数もろとも変更すればいいのさ。旅費精算で何か言われるかもしれんけど。手続きできなくて乗れないとか料金割高よりいいじゃん。
以上。理解できましたか?「在来線特急の指定を好き放題取りたい」……このわずかな利便の割には煩雑で制約が多すぎてややこしかろ?
よく書くのだが、
窓口で「大阪1枚」といった買い方をする人に、現状のJRネット予約サービス、みどりの窓口廃止の流れは、対応、理解できるモノとは到底考えられない。JR各社は統一したインタフェースで「どこでもどこへでも」買えるシステムを整えること。
ICカードで改札パンパンを外れた瞬間この体たらく。アホかお前ら。
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