笹子トンネル事故10年に寄せて
八王子住まいにとって笹子は「庭先」で年に数回通るところであったから、「遭遇確率」は高かったわけだ。この事故の教訓は、
「点検はチェックマークを付ける仕事ではない」
ハンマーでカンカン叩く検査の絵をよく見ると思うが、あれは「打音検査」と言って、構造体が一体であれば、叩いたエネルギは全て「一体である場合の共振周波数」に変換されて鋭い音になる。逆に外れていたり亀裂があると、そこで生じる「こすれ」にエネルギを奪われて鋭い音にならない。この差から異常を検出する方法を言う。同じ原理は電気回路でも使われていて、パルスを流してその反応を見る。TDRとかバウンダリスキャンとか言う。
家庭で考えられるのは耐震つっぱり棒とか洗濯機の固定などである。振動や温度による伸縮で「締め」た部分は緩んで行く。
事故からの気づきや教訓で命が救われるなら、不幸にして亡くなった方もせめて報われるというもの。
ゼロ災で行こう、よし。
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