高級品の売り方
「リピートで買い続けるには高すぎる」これに尽きるんちゃうか。
お金が「じゃらじゃら」レベルで入ってくる人でない限り、高級品は「とっておき」である。
FULGUREX (N.G.) NORD / SNCF / P.O.231 Chapelon
それは高性能であったり、鑑賞を主たる用途とする趣味商品であったり、要は耐久消費財の一範疇として応じた対価が認められる場合に購入が履行される。すなわち一点豪華主義である。
この模型の機関車は「スイス製」「金属製」「手作り」である。日本メーカの国鉄型蒸気機関車が10台買えるお値段する。「フランス国鉄の蒸気機関車」はこれしかないのである。運転室の配管まで表現されていてそこにライトまで付くのだが、動かしているとそこまで見えない(だから実用上はそこまでなくても良い)。じろじろ眺めてニヤニヤするのが基本で「動かすこともできる」が実態であろう。
ホームの位置を調整した pic.twitter.com/rWSbyNVhzk
— すのぴ@キュアカイシャイン (@sunop2000) November 29, 2022
動かすとこうなるが、超スロー運転が出来るわけでも牽引力があるわけでもない。まぁ土日鉄道的な「常用」扱いに対応する耐久力はあるまい。年に1回オリエント急行牽いてればよろしい。
一方、オーディオの場合は多くの場合「長く使う」ことを目した設計・構造・裕度を持たせるのが「高級機」のれぞんでえとるである。新製品がじゃんじゃん出て即座に陳腐化二束三文じゃ「持つ喜び」が得られないし、「いつまでもいい音」こそ理想だからだ。スピーカーに「1ワット」で音楽突っ込むと殆どの場合耳を聾するやかましさなのだが、
高級機は100ワット以上の出力を持つのが普通だ(A級増幅回路のものはそこまでの出力が出ない反面、音にならない回路の駆動電力が大きい)。つまり「余裕」を大きく持つことで瞬発力を高めたり、耐久性を持たせたりしている。
食い物の場合「食う」という行為に付随した舌とのどごしの鑑賞であろう。そして耐久性がない以上、一点豪華主義的な食事は何かの記念やお土産となる。フランス料理ったってフランスの一般家庭が毎度フルコースで子羊食ってるわけがないわけで。
「一度はネタで」が行き渡ったら終わり。宜なるかな。
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