根無し草ではダメなんですよ
イーロンマスクのロケット試射。左下にマルがいっぱい見えてると思うが、これ1つ1つがエンジン。出力を上げるためいっぱい同時に使う。全部が完全に機能するか、幾つかダウンするにしてもバランス良くダウンしないとロケットはあらぬ方向に飛んで行く。なおこの試験では2段目に着火せず、爆散した。
非常に難しい。だから挑戦する価値があるのだが、未知なことが多いので課題を見つけてフィードバックして行くしかない。早道はない。
若手からTEL「製造現場でスマホアプリで直角を出すってアリですか?」
大型機器の配線をするにあたり、ねじ締めを確実に実施するため垂直に仕上げる必要がある。
「作業端末にコレをインスコして、毎回これで角度をチェックしろと」
「そうです」
うーん、「まず、アプリを探す」あたりなんつーか今の子だわ。
「こーいう」
「?」
「直角の当て治具」
「こんなのあるんですか!」
「あるんですよ。ラインに転がってるから現場の班長さんに聞いてみ」
「そうします」
実証モデルはCAD→レーザ加工機直結で作らせたから(金属用の3Dプリンタはまだ高価)、できばえは直角カッチカチ。一方で量産では曲げ加工になってサテ直角の担保どうしよう、になったんだってさ。
まぁスコヤなんて「どこかで見かけないと」存在を知る機会なんかないわな。鉄道模型やってると自分で板金加工して自作する猛者が一定数いるので、応じて治具工具は専門誌読んでると出てくる。類例で、雲形定規とか、自在曲線定規とか、自動フィッティングツールでグラフ描いてると存在知らんかも知れんね。言うてオイラもエクセルでガンマ関数扱えるようになったのをいいことに「ワイブル分布」をグラフ化するワークシート作って「ここにデータを寿命順に並べて入力すりゃいい」ってやってるんだけどね。
●おまけ
「このデータ『10℃2倍則』から微妙に外れてるんですけど」
「あー、活性化エネルギが実験で正確に取り出せたので、そのままアレニウスの法則の定義式に放り込みました」
「あ、そういう方法もあるんですか」
「ってか、それがオリジナルで、活性化エネルギと使用温度帯の関係で、たまたま『10℃で2倍』前後を示すのが多いので、ざっくり当たりを付けるのに使われているだけ」
こういう「実務向けの算術」は「数学」ではないので大学では教えませんわね。
« 個人個人の問題ではなく | トップページ | うろちょろしてじたばたする »
コメント