楽園の隣で
(ハワイ州観光局)
マウイ島で大規模な山火事と都市部への延焼が生じた。
数の問題ではないのだが、行方不明が4桁というから大変な惨事である。
(wiki)
「なぜ、そうなったか」はいろんな人がいろんなことを言っている。
・極度の乾燥で自然発火したものと、強風で送電線が切れたり電柱が倒れる等して発火したものがある
・ハリケーンと乾燥をもたらした高気圧によって強風が吹き荒れて火が瞬く間に広がった
・警報サイレンが鳴らされなかった
サイレンについては、やはりいろんな人がいろんなことを言っているが、災害全般が対象だが、使った訓練は津波想定だけであったので、住民が火元である山へ逃げる可能性を考えて使わなかった……あたりが真相らしい。ただ、サイレン鳴らして家から出れば「異常」は誰でも察知できたはずで、「使える手段は皆使う」で対応して欲しかった、という気がする。
さてこの災害でピックアップしておきたいのは、
・強風下
・クルマで逃げようとして身動き取れなくなった
である。強風……しかも台風を遠因とするものは数回起きているが、著名極まるのは関東大震災であろう。この日、日本海側に台風があって、前線を伴いながら三陸沖へ駆け抜け、強い南風が強い北風に変わっていったという。家財道具を大八車に載せて集まっていた人々は逃げる間がなかった。……同じ構図である。大火は想定外だったせいであろうが類例再発は残念極まりない。なお、以降、日本で火事は必要最小限のものだけ持って逃げろとしている。
・電柱に老朽化したモノが多く、強風下倒壊の危険が指摘されたにもかかわらず、送電を停止しなかった
「電気」が火災を拡大する因子と指摘されたのは兵庫県南部地震である。なまじ再通電したばかりに倒壊家屋で壊れた家電品や電気ストーブに電気が流れ、過熱等で火元になったと伝えられる。併せて火災危険の因子として記憶しておいて良いであろう。なお2020年代に新たに設置・交換されたブレーカーは震度5強以上で自動的に遮断する。
全貌が見えない中で訴訟だコストだ始めていてさすがアメリカというところだが、まずは人の命と尊厳、生活の維持じゃないのか。
住宅が密集し、地震と台風のある我が国の教訓としてここに記録する。
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