NOAHとNOAHの違い(その1)
基本的に機械の取説は読まない人だが(おいおい)。
5年間で運転支援を中心に様々な機能が追加され、タッチパネルで出来ることも増えたので、流石に取説を開くことにする。
●ハイブリッドシステム
まぁまずは機械の根幹たる原動機から見てみましょう。17年モデルは左、22年は右。なお、モータ回路(インバータ主回路)電圧は公式に記載はなく、雑誌記事等から拾ったもの。
エンジンは同一だがモータの方が変わっている。出力(馬力)はアップされ、トルクは減。これはどういうことだろう。
もう少しスペック見てみると、電池がニッケル水素からリチウムに変わり、雑誌記事によれば主回路電圧、
(これは鉄道用。こいつの「DCPT」が接続されている部分の電圧)
が600Vとある。主回路電圧が高いというのは、同じ電力で動かす場合、より電流が少なくて済む。応じて損失(銅損)が減らせる。また、基底周波数といって、モータを定格周波数で回す際の電圧が高く取れる。これは運転周波数の範囲を広く取れる(ダイナミックレンジが大きい)と考えていただければよい。「電気式無段変速機」(※)なるものは遊星歯車であるうえ、モータの出力はインバータ制御でほぼどうにでもなるので、多少スペック上のトルクが小さくても問題は無い。むしろモータの消費電力減る方が省エネ。そんな設計思想が窺える。ちなみにトヨタHVはECOモードにすると可能な限り電池で走るが、先代でそれは40km/h以下だったのに対し、この子は50km/hまでEVモードで動いている。これは街乗りで効いてこよう。
ちなみにトヨタのHV車はエンジン回転計が表示されないが、ヘッドマウントディスプレイには表示することが出来て、それを見てると、街乗りでは大体1500rpm位でぬる~っと回っている。希薄燃焼エンジンで排気を回収して再燃焼させるとか必死のパッチがよく判る。
今日はここまで。
※遊星歯車を使ってエンジン出力をタイヤと駆動モータに分配する。モータを発電機として運転し、発電電力(負荷)を制御することによってタイヤと発電の配合比を変えて結果としてタイヤ回転を変化させる。
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