ゴゴと貴婦人
「午後の貴婦人!?」
……日活じゃねーんだから。
蒸気機関車C57形式。細身のボイラーによるシュッとしたスタイリングの持ち主で、適切な出力と扱いやすさから運転現場でも重宝。最後の客車列車牽引に使われたほか、1号機が「SLやまぐち」として、180号機が「SLばんえつ物語」として保存運転されており、令和の今を生きる子供達も知っている。ちなみにこの写真のプロトタイプはその「最後の客車列車」を引いた135号機で、大宮・鉄博のヌシである。
この機関車をマスコミはいつも「ファンの間で貴婦人と呼ばれ……」と紹介するのだが、ヲタでいちいちこいつを貴婦人と呼ぶ奴はいねーんだよなぁ。シゴナナやゴーナナと音数同じだから略す意義もねぇ。
で。
実はこのC57形の1号機は、本来C55形の63号機として製作中に数々の設計変更を盛り込んだ結果、別形式とされたものだ。従って、C55形とC57形は外観上のプロポーションは殆ど等しい。
蒸気機関車C55形式。各種寸法はほぼ同寸。外観上の大きな相違は動輪に使われている繊細なスポーク構造。
個人的には細身のボイラーにはこの繊細な車輪がよく似合い、視覚的には57より好きだったりするのだ。だが何せC57の人気が高すぎてあまり目立たない。北海道と九州が主な活躍場所で、人口の多い地域にはあまりいなかった、というのもあるかもしれない。ただ、この写真のプロトタイプの43号機は最初名古屋機関区に送られ、3年間だけだが東海道本線浜松・名古屋あたりで仕事をしていた。
まぁ、この位の牽いてて。
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