グリーンマックスコアレス動力で常点灯を2024 #鉄道模型
●冒頭の能書き
グリーンマックスのコアレス動力は前のアレ
に比べて比較にならぬ性能向上を果たしておるのだが、「速度コントロールダイヤルを絞りきっても止まらない」という経験をした方は結構いるのではないかと思われる。この理由は簡単で、このモーター「0.5V」くらいで起動するから。
バイポーラトランジスタはベースとエミッタの間に0.6V加えるとオンするが、その状態でスタコラ動き出してしまうのである。つまり出力を完全に遮断して「カックン」と止めるしかない。
これはトミックスの常点灯コントローラにおいてもやっかいな特性である。常点灯は要するにチョッパ制御で、「モータは動かないがLEDは点灯する」電圧を作り出しているものだ。
トミックス常点灯0-12V
— すのぴ@キュア会社員 (@sunop2000) September 22, 2019
★ウチのは周波数を下げてあります pic.twitter.com/7KoE2win9M
LED点灯回路にはコンデンサが入っていて、パルス状に電圧が加わったタイミングで充電し、電圧が無い時はコンデンサからLEDに流して点灯状態を保つ。
コンデンサのないKATO製や何なら白熱電球でもちゃんと光るが、あれらは実のところチョッパ周波数で超高速点滅をしている。人間の目には見えないだけ。
それはさておき。
トミックス常点灯。特にワンハンドルタイプを模したDU-101においては、最も常点灯電圧を下げた状態でも1Vほど出ており、同様にスタコラ走り出す。ワイヤレスタイプWL-10だとどうにか止められるが(止めた状態で光らせられるが、1ステップ動かしただけでスタコラ動き出す)、それがためにワイヤレスを2台持つのもどうかと。なおダイヤル式のCL-1000でも811系は止められなかった。
そこで。この辺を解決するコントローラが無いかと探して試したのが今日の記事である。
●本題
サードパーティ製の何かオモロイのないかとジョーシン見てたら何かあった。鉄道模型では見覚えのないメーカーだと思うが、ラジコンのプロポやドローンなどを手がけているそうな。
常点灯ダイヤル0-10%で調整。ほう、つまり1.2V以下で可変出来る。……期待するじゃないのさ。
取り寄せた。ポイントとDC出力はトミックス・KATO双方互換。早速動かすと、ん?暗い?
波形を見てみよう。
これパルスの電圧6Vなんですよ。つまりトミックスの12Vに比して半分の電圧。「常点灯調整ダイヤル」を回すと、このパルス幅が変化する。これで確かにグリーンマックス811系でも停止状態で点灯できるのだが。
電圧が低いので暗いと。なお、スピード調整ダイヤルはトミックスみたいにパルス幅を変えるのではなく、ここにアナログで重畳して行く。つまりパルスは常点灯の調整のみ有効で、スピード調整自体はアナログコントローラそのまま。スピード上げるとオフの時間が0Vから次第にせり上がってきて6Vを越えるとパルスが波に呑まれるように埋もれて行く。似たような構成はトミックスの最初に出たダイヤル式常点灯コントローラがそうだったが、パルスは12Vだったので暗くはなかった。ちなみにこの「パルスとアナログのハイブリッド」は1985年頃電子工作として紹介していた回路にあって、その目的はパルスを使って少しずつモーターを動かし(回転というより数度動くの繰り返し。ステッピングモータ的な挙動)、超低速運転を実現するものであった。じゃぁこれはどうか?
811系に関する限りアナログダイヤルを回した瞬間スタコラ走り出す。そりゃそこにトランジスタによる制御回路使ってりゃ上と同じだわな。
これならまぁ、トミックスワイヤレスの方が多少マシな挙動と言える。
ちなみに機関車運転メインで低速病をこじらせたファイルはこういう回路試験用の精密電源を買い、ミリボルト単位で電圧を制御して行く。お値段?20万円くらいw
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