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2024年5月 5日 (日)

GranClass - グランクラス乗車記

●くそ長い冒頭の能書き

日本の鉄道はイギリスのコピーであるから、開業当初から客室・座席にランクがあった。上から上等・中等・下等と称した。後に1等2等3等と呼び名が変わるが、江戸時代の「しおこしょう(自粛変形)」は四民平等の観点で廃したとはいえ、皇族・華族・士族・平民という「生まれついて決まっていてどうにもならない」ものは残っており、近づくことすら許されない、みたいな部分は継承された。これは鉄道の客室等級制とピタリとマッチし(そもそもイギリスのそれが「居場所を区別するため」作られたものだから当たり前)、普通のお金持ちは二等車、普通じゃないお金持ちは一等車、その他平民三等車という「無形の厳然」は存在した。芥川龍之介に「蜜柑」という作品があるが。

……三等の赤切符が大事さうにしつかり握られてゐた。私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかつた。それから彼女の服装が不潔なのもやはり不快だつた。最後にその二等と三等との区別さへもわきまへない愚鈍な心が腹立たしかつた。(青空文庫より引用)

「座席等級」に現在の「金さえあればグリーン車」とは全く異なる人権的背景があると理解すれば、この部分の「意図」が通じるのではないか。もちろん、「私」が読者に対してまでセレブ気取りでマウントを取っているのであるが。

さてこれは横須賀線二等の出来事であるが、「一等」はどうだったのであろうか。鉄道開通は明治5年だが、明治45年に東京から下関まで通じた時点で、「一等」が走っている区間は既に限られることになった。東京-下関・敦賀間の特別急行列車である。この時代、下関は併合した半島への出入り口として、敦賀はロシア経由ヨーロッパへの「世界の玄関」として一等の需要があった。逆に言うとその程度であったし、この区間は「一等車付き」が走っていないと対外的に恥ずかしい、という側面もあったのではないか。なお、特別急行……すなわち特急は実に昭和33年まで東海道・山陽本線以外には存在しなかった。文字通り「特別」な急行で「一等」は応じた車格であったと言えよう。

能書きはまだ続くw。車内はどうだったのであろう。「日本の客車」という1まんえんの本から「一等車」の変遷を拾ってみると、明治・大正期は車両が小型なこともあって、現在の通勤型と同じロングシートの座席配置であった。これは「足を伸ばして座れる」ことに主眼を置いたものであるが、車内全体の造作は「走る応接室」である。「1等室は壁紙を貼り、敷物(絨毯)を敷き、彫刻を施した」……見知らぬ者同士向かい合わせもあり得るわけだが、乗って10人もないだろうし、乗り合わせてもお互い華族級なので、セレブな社交場になるだけで別に良かったのであろう。そして明治44年、上記下関行きの特別急行設定にあたり、一等車は展望ラウンジを備えた「一等展望車」として最後部に連結されることになり、これが定着する。後ろの景色見放題は良いサービスとなったことはもちろんだが、一番後ろなので「下々の者が車内を通過しない」これが大きい。

「特別急行列車用の車両は特に製造所を指定し、各車種ごとに入念な工作を施させた。そのため受注者は技術の粋をつくし、最高の出来栄えをうる様に努力した。オテン9020の展望室最後部の窓に曲面ガラスが使用されているのも、競争制作のあらわれである」(日本の客車p54)

江戸川乱歩の明智小五郎はそんな一等車から降り立ち、荷物を赤帽(当時鉄道周辺の小手荷物運搬業者および従業員のこと。駅の出口まで対価を払って運んでもらった)に渡すのであるが、「一等車から降りてくる」と書くだけで、明智の「格」を伝えることが出来たわけだ。令和のキッズにこの「重さ」が読み取れるであろうか。

太平洋戦争終結後、日本国憲法施政下で身分制度はなくなるのであるが、「一等展望車」は連結が続き、最終形態に至った。廃止直前の特別急行「つばめ」の展望車「マイテ58形式」の状況を書き出すと以下の通り。

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(マイテ39。鉄道博物館)

展望ラウンジはソファが配置され、仕切り無く一人用腰掛けがあり、更に3人用と6人用個室を配置。定員は17名。キャビンアテンダントに相当する「つばめガール」(特急「はと」もあって「はとガール」)が乗務し、接客を担当。彼女らは英語堪能で、一等の主たる利用客であった今で言うインバウンドの外国人に対応した。冷房付き。冷房はこの時代一等車と特急用食堂車しか付いていない。一等のサービスだったわけだ。

ステータスの崩壊が始まるのは新幹線にその名を残す特急電車「こだま」のデビューからだ。昭和33年、床下でモーターがぶんぶん回っている電車なんかを特急に使うのはもってのほか、という固定観念をぶち破ってデビューした同車は、全車冷房付きで最高速度110キロ。機関車に引かれる客車で8時間を要した東京-大阪を6時間半で走るにおよび、客車特急自体一気に色あせた存在となり人気凋落。客車による特急は廃止され、同時に「1等」も廃止された。それまでの2等が1等に、3等を2等とした。ただ、従来の展望車利用客向けに「こだま」の1号車には特別車両「クロ151」形を制作して連結した。

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それは4人用個室と(模型のドアより右側の窓部)、1人掛けで前向きなり窓向きなり自由に回転も出来るリクライニングシート、シートラジオ、電話サービスつきという内容であった。電話というのは給仕(キャビンアテンダント)に頼むと、黒電話を座席まで持ってきてケーブルをコネクタにブスッと刺して電話が出来るというシロモノで、ビュッフェ車にこれ用の配電盤室を設け、メンテ用技師が乗り組んだ。これが半世紀を経て手のひらに収まったのが現在の携帯電話・スマートフォンである。だが、これらサービスもわずか6年、昭和39年の新幹線開業で一気に衰退する。そして昭和44年、豪華さよりも速度に金を出すセレブを飛行機に奪われた1等車は、「グリーン車」と名称を変えることになって、ほぼ、単なるリクライニングシート付きの有料客室と成り果てる。ただ、芥川の書いた横須賀線などは、誰もいなくなった夏のグリーンで車掌が窓のカーテンを一つづつ下ろし、残ったゴミを拾って枕カバーを直すなど、良い雰囲気が残っていた。

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グランクラス……すなわち「グリーン車より上級」の復活・胎動が見られるのは1985年の100系新幹線のデビューであろう。同系ではグリーン個室が設定されたほか、2階建てグリーン車の1階がカフェテリアで、おねーちゃんパーサーに頼むとハンバーグセットなどレンチンしてシートまで持ってきてくれた。ただこれも「のぞみ」の登場で一旦消える。

さてここで私論だが、「グリーンより上」を加速させた出来事は1988年「オリエントエクスプレス’88」プロジェクトではないかと思っている。上記貴族社会の流れを残し、アガサ・クリスティの時代そのままのサービスを提供する、本物の大陸セレブ列車オリエント急行を日本に持ち込んで走らせたのだ。

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全車個室寝台でバーサロンを備え、食事はフレンチフルコース、各車にボーイ(ホテルボーイ)がいて夜通し対応。比して食堂車もロクに残っておらず、座席は乗るだけ寝台寝るだけのJR接客サービスを右ストレートでぶん殴ったのは間違いない。その後「贅を尽くした」イベント客車「夢空間」が製作され、更に走るパチンコ屋全車A寝台個室「カシオペア」に結実する。一方1992年にはJR九州が自社のフラグシップトレインとして787系「つばめ」を製作した。

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(1つ離れた大窓の位置)

往年の展望車特急の名を継ぐ同車には「トップキャビン」と称するグリーン個室を配し、後にグリーン車よりハイグレードとしてDXグリーンとなった。

そして2008年、走行距離が800キロを越える東北新幹線青森開業、その先北海道への延伸を視野に、JR東日本が「スーパーグリーン車」の構想を発表する。今でもそうなのか知らないが、東北地方にはかつて、上京して財を成したら「故郷に錦を飾る」べく上級車両で帰って来るという習わしがあり、だから寝台特急「あけぼの」のA寝台車も2両あったとか。それに相応しい「格」をも意識したのだろうか、これが本日のお題「グランクラス」へと結実し、最高速度320キロの「はやぶさ」として2011年から走り始めたのである。

能書きは以上、さぁ、令和の一等車の実力は如何なものか。実際、乗ってみましょう。

●新幹線「かがやき」グランクラスW7系(JR西日本車)

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ドアはGマークが貼ってある以外特に。

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デッキに入ると飾り柱。「春夏秋」を再現したんだって。反対側は「冬」らしいのだが撮るのを忘れたわ。

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キャビン入り口。左手は大荷物用の棚。照度は下げてあるが足下の明るさは確保。

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なお隣接グリーン車とトイレは共有で、そこから振り返るとこう。

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キャビン。カーペット敷きに革張りシートが並ぶ。定員18名に対し乗車10名。オレが大宮から乗った以外東京・上野からの乗車とみられる。なお全員終点金沢までの利用であり、すなわち大宮-金沢間で他に出入りは無かった。

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照明とシートの造作。電球色LEDを使った間接照明だが、案外と客室内光が回って「暗い」ということない。

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シートはこのようにシェル(殻構造)になっており、殻の向こうでシートがリクライニングするので、よくある「前の席が倒れてくるとウザい」はない。

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シートは電動フルリクライニングの本革シート(E7・W7系のそれはトヨタ紡績製)で、背もたれ、腰位置、レッグレストが操作可能。なおレッグレストがあるのでフットレストはない。読書灯付き。荷棚は飛行機と同じハットラックだが、今回は荷物少ないので未使用。

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足下。グリーン車のシートピッチは1160mmだがこいつは1300あり、前の席を蹴る(マナーの悪い客が前の席の背もたれに足を上げていたりする)ことはできない。当然広々としておりレッグレストを使いたくなる。

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小物入れに室内履き用スリッパがあって持ち帰って良い。良くビジホの客室に紙で出来た奴置いてあるが、アレよりはしっかりしている。

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さてベストポジションを見つけようと椅子をうにうに動かしてるとパーサーさんが来て一礼「ウェルカムセットで御座います」。

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と、ミールサービスメニュー、ペットボトルの水、家に帰って気づいたが米沢牛のサラミ入りの小袋を渡され、食事の選択を促される。

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「洋食セットはお品切れとなっております」

選択の余地無いじゃん。和食セットとホットコーヒーをオーダー。

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さてその間にベストポジション見つけてシートに収まり込む。リクライニングの角度取れるので、風呂で足伸ばしてリラックスしている状態に近づけてみた。ホールドされる(包み込まれる)のがいいのか、幅方向自由に使える開放的なのがいいのかは人それぞれだが、まぁ、こんだけ操作パラメータあれば殆どの人が好きな位置を見つけられるだろう。なお書いたようにシェル構造のため、椅子動かされるとウザいってことはないので、特に長時間乗る場合は常にベストを探り続けて良い。また、革シートだが、表面メッシュ切ってあるので、JR九州のそれのように座面(おケツ)が滑ることはないし、ムレたりすることもない。

騒音はこんな感じ。 特に山陽新幹線岡山以西でスラブ軌道(全面コンクリート敷き)の区間に入ると、走行音が反響しまくって耳障りなのだが、同じスラブ軌道でこいつはこんな感じ。

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惜しむらくはシートシェルが窓からちょっと離れているので、景色を見るのに窓が遠い上、ガラスへ室内が映り込んでしまいがちなこと。

「お食事お持ちしました」

おっ。

抜刀。面白いけど(多分子供さんはこれで遊ぶ)これはダメ。自分の場合ちょっと動かして仕組みが分かったからいいが。

・高級機は間違えずに動かせないと恥ずかしい(こいつ初見だなプークスクス目線が痛い)
・この手の車両に乗る「全部お任せ」な人には実際問題仕組みが複雑すぎる。
・「やって下さる?」としてパーサーさんに手伝ってもらうにしても、パーサーさんがスッと手出しできない(客の足下をまたがないといけない)

高級機はおしなべてシンプルかつスマートであり、応じて「機能美」を持っているモノなのよ。これはその点でもっとシンプルでいい。その板材の仕上げに凝ったほうがいい。

で。

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東日本はグランクラスの供食サービス(乗車料金に入っている)をリフレッシュメント・サービスと呼んでいる。2011年にサービスを始めた当初は「普通のサンドイッチと駅弁じゃねぇか!」と批判されてこーなったのだが。

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見ての通り軽食というより「微食」。質上げた分量を減らしたのかね。ぱっと見もう少しボリュームのある洋食セットが売り切れるのは当然か。ぶっちゃけ男のドカ食いだと「1分」で終わるがまぁちゃんと食べてあげるわ。コーヒーはガラスのカップで敷いてるコースターは滑り止め付き。おやつのパウンドケーキも(何も言ってないが)一緒に持ってきた。ウェルカムサービスのサラミと合わせ、寄せ集めてお腹満たして下さいという切ない思いを受け取る。なお、今回金沢までなので大して長時間乗るわけでないし、足りなきゃその先道中で何か食えばいいのでかまわないが、青森や北海道まで乗る場合、車内販売もなくてひもじい思いをするので、事前に買い込んで置くのをオススメ。

一番お高い客室に乗るのにねぇ。

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とまれ、ただきます。

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タルト
これはそもそも少しずつ食べるとタルト生地が割れてポロポロ落ちるので(おしゃれしてる列車内で出すには不向きよ)一口で終わらせる。グリーンピースのあの味が出しゃばる。味付けは薄手で上品なもの。

 鶏白髪 べっこう若布 あさりしぐれ 菜の花お浸し
鶏肉は本当に「さっぱり」で、しかし良く染みており、駅弁に良くある濃い味でインパクトを与えるやり方とは真逆。あさりしぐれは書いてあるほど「生姜」感はないかな。わかめは柔らかく出来上がり、菜の花も料亭の味とでも書くか。

青森県産煮ホタテ 印元 キウイ酪寄せ 
ホタテは上のあさりと被る上、どっちも煮込んであるので「ダブってる」感が残念かな。味付け自体はこれもサッパリお上品でオホホって感じ(何なんだ)いんげんは茶色系が目立つのでいい彩りぽりぽり。キウィはどう見てもデザートフルーツなので最後に食べたが、あまりキウィ感は無かったかな。ココナッツバターですって感じ。

菜の花信田巻 筍うま煮
だし・醤油系。口に含むと油揚げからじわっと広がって「お嬢様」感がある。

おしなべて「出汁と醤油ベースのあっさり」なので、駅弁ドカ食いみたいに食ってて飽きてくるようなことはない。ただとにかく量が少ない。ミールサービスとしてのコスパは悪い。おにぎりか助六寿司、北陸新幹線なら予約制でいいので峠の釜めしくらい付けたらどうだ。

なお、ウェルカムサービスのお水は北海道から、結局家まで開けなかったサラミは米沢牛。

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(帰宅後サラダに盛るの図)

サラミはねぇ、元肉のうまみより味付け次第ですからねぇ。これもそこらのスーパーで売ってるサラミと比較して差があるかというと。
コーヒーもガラスカップに入ってるだけで「新幹線のコーヒー」そのもの(それはそれでコンビニのアレと同様に豆から挽いてるけどね)。
パウンドケーキは和食お嬢様軍団と真逆のベクトルで(そんなもん食ったから余計に)チーズがキツく感じられ損をしている。いや少し時間空けて出した方がいいよこれ。

さて食べ終わってまだ高崎である。

「他お飲み物よろしいですか?」

食い物プアだからせいぜい飲んでねってか。なお酒飲み放題なのだがこちとら飲まない族なのよ。炭酸水頼んで碓氷峠登坂を見てみようか。

国内鉄道最大の隘路だった碓氷峠は、新幹線化に際し高崎から少しずつ登って行くという豪快な方法を選んだ。それでも整備新幹線の最高速度260キロは満たせず230キロ止まり、モータもフルトルクで回るので振動も大きくなるが、先頭車でモーターなしだしフルアクティブサスペンションも付いてるせいかまぁこんなもん。

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しかしまぁ大宮-長野1時間か。隔世の感とはまさにこのこと。

「他お飲み物よろしいですか?」

空腹を水でごまかすとか小学生かよ。まぁタダだから(要はドリンクバーだわ)高いの飲んでおくか。

「黒烏龍茶で」
「かしこまりました」

食ったらこんなデカいテーブルは要りません。

納刀。引っかかったwえーいくそ。な?失敗するとみっともないだろ。シンプルこそスマートなのだよ。

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以下金沢までこの状態。ただこれ通路側にあるのよね。洗面所に行こうとした時一旦移動できる場所が無い。座面側にスライドするとか一工夫欲しいわ。

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寝心地も試したかったが、長野-金沢は初乗車の区間なので勿体なくて今回ここまで。ブツクサ書いたが偉そうに座っててご機嫌なのは確かで「2時間じゃ勿体ない」かな。

■まとめ
令和の一等車。演出・雰囲気作りは頑張ってるけど質は伴ってないかな。外装はキラキラだけど音質の悪い「高額オーディオ機器」みたいな。航空機ファーストクラスと比較して「貧相」と一笑に付すブログを見たが、一等車サービス再起してまだ10年。本当の「質の高さ」は「あるべき姿でより良くしよう」の結果として身につくもの(すなわち機能美)なので、応じて時間がかかるモノ。対してシート以外は妥協の産物が透けて見える。その妥協を越えて(コスパを捨てて)進化できれば身の丈に合ったサービスになり得るだろう。パーサーを付ければいいってもんじゃないのよ。ただ多分、誰もが言うだろうが、その中でもミールサービスについては早急にもう少し何とかした方がいい。みみっちい。せこい。トータルコーディネート誰がやってるか知らんが、自社ホテルのメトロポリタンや、自社クルーズ列車「四季島」のテイストを取り入れてもいいんじゃないの?
ただ、シートポジション作って身を預けてしまえば、適当に飲み物ちびちび口にして寛いでいられることは確かで、今回何度もパーサーが用訊きに見えたが、ファミレスじゃないので「呼ばれるまで適当に放っておく」配慮をしてもらえば、青森や北海道までの長距離旅客には適切なシェル・繭として機能するだろう。特に新幹線の場合、トンネル区間があるので「寝る」という時間は必ず発生する。
最上位クラスは長時間乗車する時ほどありがたいもの。東洋の最高速Train de luxeに幸あれ。

★おまけ
今回旅程はGW入って急遽決まった帰省で「すげぇ遠回りの帰宅」を組み込んだもので、みどりの窓口が混雑しているであろうことと、あわよくば1本前の敦賀直通「かがやき509」に空席出来たら乗り移れるようにとチケットレスにしていた。が、乗る段になってそれじゃ「紙の切符」が残らないことに気付き、東海道新幹線のEXサービス同様に乗車票を発行させて残すこととし、大宮駅で端末をいじった。その結果。

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だっさwしかし「大宮-金沢」が2時間って。敦賀-名古屋が1時間と同じくらい距離感と乖離してて脳がバグるわ。

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