面談
「老人ホーム」という物言いは集めて置いとくみたいな語感があってあまり好きではないが、アシストの必要な高齢者むけ集合住居、には他に適した用語が無いようにも思える。
本日義父の「引っ越し先」に関して、施設の担当者が来て、契約の前段階に当たる本人面談。
認知症と言っても(検索ヒット対策で何度も書くが)レビー小体型なので、人間の尊厳を考えさせるような態様ではない。ただ、もう、身体が意のままにならなくなってきており、そうなると専門家の手に委ねざるを得ず、頼もうか、という段階。生年月日や今日は何日?みたいな基本的な認知能力から趣味の有無や食事の好き嫌い、既往症など、緩くしかしかなり細かく聞いて行く。
「入所後これやってみたいみたいなご希望は?」
「パソコンを触ろうと思ってまして」
「パソコン!」
まぁ87歳がワードいじりしてます言えば驚く罠。
特に問題視されるような質疑内容ではなかった。保険証や現在掛かっている医療機関から所要の書類を取り寄せるなどして手続きを進めて行く方向。
さて。
この先はオイラ個人が悩んでもどーしよーもない領域なのであるが。
「至れり尽くせり」の施設にお世話になるからには、生活の質(QOL)向上に繋げるのが望ましい。いろんなコト覚えなくちゃいけないのは大変だが、新鮮な刺激として受け入れてもらえると脳も身体も活性化する。失敗したのが自分の祖母で、脳梗塞で歩行困難になったのだが、リハビリの失敗を恐れたせいかリハビリを拒否し、そのうちコミュニケーション自体を拒否するようになり、会話が減って行き、体力が落ちて行き、そして一方通行の認知症になってしまった。長女であるオイラの母親にすら「どちら様ですか?」となってしまい、ついには寝たきりで胃瘻である。比して義父は起床・就寝や薬の服用など日々の出来事を自筆でメモっており、そういう事態に陥る可能性は少ないかと思われる。思われるが、身体の方は症状の進行と共に動かせなくなって行くので、少なくも思考活動をアウトプット出来る何かを手にして欲しい。ウチに来る少し前俳句を手がけたそうだが、どうやら同人会でコテンパンに言われて士気が下がってしまったようだ。いや短歌俳句は短いアウトプットに凝縮と洗練された省略を要する(すなわち頭と記憶・経験を使う)のでスゴク良いのであるが。
まぁ、パソやるということなので、メール出してもらってもいいか。facebookのアカウント持ってたの知ってるが、応じてショートメッセージ機能活用できるのだが、常滑のケーブルテレビ会社のメールアドレスでやってたようで、当然契約は切れているのでリブートできまい。でもそういう可能性が見いだせるだけ、我々は21世紀に生きてる。
サムネ対策昭和の機関車
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