デザインとアイデンティティ
特急「みどり」(783系電車)
元は新幹線が新大阪まで開業したタイミングで、新大阪から大分まで結んだ特急。「太陽と緑の国」九州へ向かうから……ということらしい。
最初は九州地域まだ電化されていなかったのでディーゼルカーで(同型車)。
電化されると電車になり(同型車)。
新幹線が博多へ通じると、博多-佐世保を結ぶ特急という現在のスタイルになり。
JRは国鉄型を自社のコーポレートカラーに塗ったのでこうなり(通称「赤いみどり」)。
同じ線路を走る「かもめ」と同じ車両が使われたこともあり(「白いみどり」)。
令和になりリニューアル車両を宛がわれて、ようやく車体のカラーに「みどり」が入った。
列車名「みどり」と直結する緑色は「アイデンティティ」と言えるだろう。赤いワンポイントは「JR九州」を象徴しこれもアイデンティティ。「MIORIEXPRESS」のロゴタイプは「特急みどり」を表示しており「情報」と言える。それ以上の「乗るための情報」は
ドア前まで来てやっと提示される。ただここにも「みどり」を象徴する木立をモチーフとしたロゴマーク(かつてヘッドマークに使用)があり「アイデンティティ」を誇示する。
その何だ、「ぱっと見て何者か分かり」「自分が乗るための情報がどこにあるのか視線誘導される」これが理想だろう。比してこの色使いやマーク類の配置は「アイデンティティ」に偏っており、ぶっちゃけ「ごちゃごちゃ」している。いわゆる「情報量が多すぎる」である。
比して例えばこの人は「唯一無二」なので、「日光・鬼怒川へ行く特急電車」というアイデンティティと情報を同時に提示している。ただそれは特徴を与えるだけで必要な物が得られる立場なので得をしている、とも言える。
その「得」の有無を乗り越える能力こそが「デザイン」なのだが。
箱を一色で塗りつぶしておけば良かった頃に比してめんどくせー時代になったことは同情しておくわ。
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