天文小ネタ二題
●2つめの月(2ヶ月だけ)
恐竜絶滅の原因が巨大隕石=小惑星の衝突によるという説は広く支持されているのはご存じの通りで。そういう地球に近づく小惑星の中には地球の重力に捉えられてしばらく月のように地球の周りを回る奴がいる。こういうのを「ミニムーン」とか呼ぶそうだが、この9月から「2ヶ月だけ」そんなもう1個の月を地球は従える。
↑クリックすると動く。たぶんw
太陽系には「小惑星帯」と言って、火星と木星の間に小惑星がたくさん存在するエリアが知られるが、それ以外にも一定の軌道に幾らか集まって「群れ」を作って太陽の周りを周回している。こいつ、出自はそんな群れの一つで、地球の周辺にいる「アルジュナ群」だそうな。なお、アルジュナというのはマハーバーラタの登場人物。
ちなみに、直径10m程度でいつものお月さんより遙かに遠い400万キロくらい離れたところにいるので「見る」のはまず無理とか。
(出典:sorae他)
●地球にも輪があった
但し4億6600万年前w
↑で恐竜絶滅わ~と書いたが、その遥か遥か大昔、オルドビス紀(約4億8540万年前~4億4380万年前)に隕石がボコスカ落っこちていたらしいことがクレーターの観察や隕石由来の物質(Lコンドライト)が当時の地層に多く含まれていることから推定されている。「オルドビス衝突急増期(Ordovician impact spike)」 という。それら隕石の出身について、
「地球にも輪が出来てたんじゃね?」
という説が発表された、というもの。これはクレーターの分布を大陸移動から逆算したら、赤道に近い範囲ばかりにあった、という結果が得られたためだという。土星
(自撮りだよ)
見て判るように「輪」は回転軸と直角の位置……赤道上に出来るので、↑で書いたような小惑星が地球に近づきすぎて変形してぶっ壊れ、輪になって回りながらボカボカ落ちてきたのではないか?というわけだ。
ちなみに「輪がある」と仮定すると、このオルドビス紀に生じた寒冷化も説明できるという。太陽光を遮りますからね。
で、二つくっつけると判るように、今後地球にそういう天体スケールの災難が起こらない可能性はゼロとは言えないw
怖いこと書いたところで今日は以上。
(輪の出典)
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