本日は昭和99年9月9日
「西暦から25を引くと昭和になる」
然り。「9」のズラリ並んだ日付に終末感が漂うのはひとえにノストラダムスのせいであろう。最も彼は16世紀の人物であるから、「遠い未来」を象徴する数字として千年紀の終末「1999」を選んだのではないか、そしてそれは「恐怖の大王」「マルス」の記述から戦争なのではないか、という解釈がまかり通っている。
1999年7か月、
空から恐怖の大王が来るだろう、
アンゴルモアの大王を蘇らせ、
マルスの前後に首尾よく支配するために。
ちなみに「アンゴルモアの大王を蘇らせ」は、フランス・アングーモア地方を治めていた「フランソワ1世」が王座に返り咲いた事実に基づく、とされているそうな。占星術師の物言いなのでマルスを火星とすれば、火星(が支配するおうし座)に太陽がいる期間=5月、となる。似たような復活劇が「恐怖の大王」によって起こされる、ということであろうか?(フランソワ一世は「アメリカ」という国の語源になった探検家・アメリゴ・ベスプッチ( Amerigo Vespucci)のスポンサーだった人物である)。
これが世界終末論とくっつけられたのは、彼の著書に聖書の終末コーナー……黙示録の物言いが引用されているからだ、というのが自然な解釈であろう。天使たちが悪魔相手に天界でドンパチやらかし、その挙げ句に地上を戦乱と災害が襲う(雑な略し方)。1999年はしし座流星群の大出現の年にあたり、黙示録の言う「天の星の三分の一が降ってきた」を示唆することもあったであろう。
ただ。ただ。
悲しいかな、人類は「戦乱で自分たちが滅びる可能性」と「地球環境を壊して滅びる可能性」その両方を現実の力として持ってしまった。古来予言の多くが「破滅して終末」を描いているが、それは権力が腐敗し大きな殺戮をもたらす可能性を感じ取っていた(=から人類は進化していない)ゆえであろう。最も、生き延びれば増え続けて食糧不足の未来があるので、どこかのタイミングで「選ばれし者のみ生き延びる」……ただそれは生存競争の原理そのものではある……二極分化の対立による最終戦争ハルマゲドンが勃発する懸念がないではない。
↑恐怖の大王の2つ後に書いてある奴(74番)はこんなの。
七番目の大きな数が巡り終わった年が、
大虐殺(Hecatombe)の競技の時に出現するだろう。
千年紀の大きな年から遠くない。
墓に入っていた者たちが出てくるだろう。
Au reuolu du grand nombre septiesme,
Apparoistra au temps ieux d'Hecatombe:
Non esloigne' du grand aage milliesme,
Que les entrez sortiront de leur tombe.
うひゃひゃ。75番
久しく待望されながら彼はヨーロッパには戻らぬだろう
姿を現わすのはアジアであろう
徒党が大いなるヘルメスから送り出され
東洋のあらゆる他の権力を越えて彼は力を伸ばすだろう
Tant attendu ne reuiendra iamais,
Dedans l'Europe en Asie apparoistra:
Vn de la ligue yssu du grand Hermes,
Et sur tous Roys des Orients croistra.
こわいねー。「そうならないように」世界線を変えて行きましょう。
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