モノマニアと185系
185系という電車が(まだ)ござる。昭和の終わり近く、伊豆に向かう特急「あまぎ」と急行「伊豆」を一本化し、それぞれ使ってたボロ電車を廃車、新しい特急を運転しよう……
「伊豆に使ってる電車はヒマな時間帯普通列車にも使ってるんだが、後釜はどうすんだね?」
「特急にも普通にも使える電車を作るんだよ!」
で、出来上がったのが、特急にしては設備がセコく、普通にしては扉が1両に2カ所しかないので乗り降りに時間がかかると。こういうのを「帯に短したすきに長し」という。
ぐわ〜ん pic.twitter.com/chLGFhutwN
— すのぴ@キュア会社員 (@sunop2000) August 12, 2019
さてブーイングを浴びた本物はさておき、模型としてみた場合、特急「踊り子」として、急行として、そして普通にも使えると、そのマルチパーパスぶりは誠に好都合で、中学生の鉄道オーナーのボクチャンは、模型が発売されるや早速導入を試みた。ところが模型屋に赴くと、想定していたKATO製の在庫がない。
「トミックスは?」
「モハ184が足りません」
「じゃマイクロエースで」
「おかのした」
3社から発売された同車だったが、結局トミックス+マイクロエースの2社混成7両でスタートした。1982年。なおNゲージはこの当時まだ各社とも素直に国際標準規格に従って作っていたので、連結して運転することは何ら問題ではない。が、いきなり問題が発覚する。マイクロエースだけ塗装がボロボロのうえ、「モハ184」なのに「モハ185用」の機器類を付けているのだ。模型だしある程度省略デフォルメ流用は仕方ないとは言え、似ても似つかぬ「流用」をされると萎えるというモノ。結局我慢できずに当時住んでた八王子と立川の模型屋を片っ端から漁ってKATO製の在庫1両を確保した。時を経て実物と同じ10両編成まで伸ばした。
2001年。ようやくKATOの再発売となり、先頭車と動力車は当初(すなわち1982年のw)目論見通りKATO製にチェンジした。KATO5両+トミックス5両の混成とし、普通・湘南ライナー・踊り子・はまかいじ
同社製は愛称幕を小型のドライバーでくるくる回して変えられる。種々交換して走らせた。
からの20年w。
トミックス1982年製の塗装がひび割れてきたのだ。寿命である。ただ、折しもトミックスの方がリニューアル発売されたため、トミックス製はそちらにすげ替えた。
で、2024年、KATOの動力が不調になり始める。カーブでガクンとスピードが落ちる。モータの磁石が減磁したかトルクが稼げないらしい。モータの交換は出来る。が、KATO製の特に前面の造作は令和の水準では時代遅れだ。
結果。
全部トミックスとなり、思い立ってより何と42年w。ようやく「一つのメーカーで統一された編成」になった。なおトミックス令和版は愛称幕ははめ込みパーツになっており、ひょいひょい変えられる。
行け。
「は?なんで初運転なのに『踊り子』じゃなくて『普通』なん?」
うっせぇよ早朝ドン行で下ってライナーで上って来るのがオマエの一日の始まりだからだよ。大人しく仕業に就け。
電動機の咆哮聞こえる?
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