ひょっとしてコメットロス?
昨日・今日と名古屋は雲が多く、彗星は見えずじまい。
でもひょっとしてと探してしまい、結局見えなくてしょんもりしている。何だこの虚しさは。彗星ロス・コメットロスかw
阪神敗退でしょんもりしていたココロ埋めるように現れ救ってくれたのがこの子なのは確かだ。ネットで検索すると8万年とかいう数値が見えるが、
周期性の有無を示す数値「離心率」(表の中の【e】)は1以上。すなわち、
戻ってこない。
生涯初めて見た彗星は「百武」(C/1996B2)である。
(wiki)
こいつは発見されてからわずか2ヶ月で地球から0.1天文単位(今回のアトラスは0.47天文単位)の距離に近づくことから、明るく大きく見えるだろうと判明し天文クラスタは大騒ぎになった。「彗星のごとく」という言葉があるが、まさにそのものである。「どれ?」「あれ」で事足りた。青緑色のケセランパサランが天空を数夜かけて横切っていった。肉眼でまともに見えたのは1週間くらいだろうか。しかしこの時、既に「ヘールボップ」(C/1995 O1)が「超」の付く大彗星として1997年にやってくると見られていたので、去って行くことに悲しみはなかった。
(wiki)
ヘールボップ。1997年に最も明るくなるとされたが、96年中には双眼鏡で見つけることが出来た。八王子にいたので4等もあれば肉眼楽勝で、「耳かきの綿毛」が次第にハッキリ見えてくる姿が楽しかった。97年、一晩中、それこそこの写真のような姿で、ドーンと天空にたなびいていたのを良く覚えている。この頃父親が今流行りの(?)「劇症型A群溶血性レンサ球菌感染症」に食われて入院しており、その帰り道東京の夕空に次第次第にこの姿が浮かび上がって来たのだ。一生の思い出である。デジタルビデオカメラで捉えているが、取り出せるのはいつになるやら(miniDVの再生機ってあるのか?)。で、結局1年近くちょいちょい見ていたので、見えなくなってさみしさはなかった。ただ、最上級を見てしまったので、以降の彗星がしょぼく見えるだろうなぁとは思っていた。
四半世紀が経過w
やっと見えたのがまばたきする間に見失いそうな淡く儚いこの子である。
昼と夜との境目に、陽光と夜光の境目に、惑星軌道面を横切る数日に、毎日せいぜい30分だけ。そして永遠に戻ってこない。
数日間だけ、夕刻の刹那だけ見られる永遠。何だこのエモーショナルな詰め合わせは。
派手さと対極の存在。見られるだけ見て、記録できる範囲を残して。見送ってやるよ。
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