冥王星がみずがめ座 😍
「ついに星占いに手を出したか!」
まぁまぁ。その筋で最も著名な鏡リュウジさんのサイトで本日ただいまのホロスコープを作るとこうなる。
おー。みずがめ座に入りたて。
さて「惑星Aが星座Bを運行している」という状態は、地球から惑星Aを見たとき、その向こう・背景に星座Bがあることを意味する。逆に言うと地球と星座Bの間に惑星Aがある。本日ただいまの太陽系の惑星配置を、神様の目線になって地球の向こうに冥王星が見える状態で見てみると。
冥王星は……おや?
やぎ座?
そもそも黄道12星座「誕生月」は、地球から見た太陽が星座にいる月、を示す(つまり昼間空にいる星座なので夜は見えない)。スタートは春分でおひつじ座。
うおぉ!?
「1つずれてる」
(アストロアーツ)
その通り。
この原因はちょくちょく書いているが、地球が「歳差運動」をしているから。
(同)
地球にブッ刺した団子の串の先端に見える星が指極星、北天なら北極星だが、見ての通りその串の先端がぐるぐる回っているので、北極星は当然のこと、「ある季節に見える星座」もこの歳差運動の周期で変化する。西暦1万4000年。北極星が「織り姫」になった頃の3月20日春分時期夜9時のNAGOYAの南天はご覧の通り。
数学の授業でも始まるような配列だが、こやつらは大航海時代以降、ヨーロッパ人が初めて「南半球の星」を見て追加した星座で、当時の道具や技術が反映された結果(なので神話ガン無視)。そして見ての通り、春分の頃であるから、太陽と一緒にいて夜は見えないはずの「うお」だの「みずがめ」だのが夜空で水出しっぱなしにして泳いでいる。占星術が確立したのはメソポタミア文明古代バビロン人の時代であるから、約3000年前である。上記「歳差運動」は25800年で一回りするから、現在は当時と3000/25800=およそ11%当初の配列からはずれている。結果、「隣の星座」になっている、と言える。
こういうのを「屁理屈で全部ぶち壊し」というのだが、3000年前に当時の「見た目」だけでそれなりに精密な天体運動とその予測が出来ていたことに驚嘆していただきたい。星占いは元々、特定の星座が見える(≒太陽と共にある)時期に、雪解け洪水や砂嵐と言った、季節の変わり目、農作業の目印になる現象が起きたことから、天体には不思議な力がある、と信じられて探求されたものだ。天王星は18世紀だし、冥王星に至っては20世紀に「発見されたばかり」(で、しかも現在は9つめの惑星ではなく準惑星というステータス)だ。ただ、そういうわけでホロスコープは地球からその惑星を通して延々たる星の海の彼方で組み合う星の並びをあなたの手のひらに投影した「手のひらの宇宙」だ。ちょっとだけずらしてもらえば、実際にその星々に出会うことが出来る。ちなみに冥王星が「20年」その星座にとどまるのは、冥王星が太陽を巡るのに248年掛かるので、1つの星座を横切るのに248/12=20.67年というところから出てくる。月より小さくて太陽-地球間の距離(1天文単位という)のざっと32倍、48億キロの彼方にあるので、冥王星が物理的に地球に与える変化は皆無と言って良い(万有引力の法則に基づく方程式は書ける)。それでも「何か変化をもたらす」力を持った冥府の王様なので、「これまで何か上手くいかなかった人」「退屈で変化を求めている人」はこれを機に何か新しいことに目を向けると力を貸してもらえるかもしれない。
なんてったって冥王様は、太陽から遠く遠く離れた凍てついた場所、という観測事実から冥王とされたのに、衛星で見に行ったらラブリーなハートでお迎えしてくれたのですから♡
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