見えない毒
なんというお気の毒な。
これ、大涌谷にあって、「VOW」等で有名になったのだが、不謹慎だと言われて現在は撤去されている。ただ、今回の事故で何が起きたのかの示唆は得られる。いわゆる「温泉臭い・硫黄臭い」の正体はこいつなのだが、
濃度が高いと逆に無臭になる。
加えて、空気よりちょっと重い。すると。
「温泉地」なので、源泉など高温のところを除き、その周りに雪が積もる=源泉の部分だけバケツの底みたいな状況になるのですね。そこにこのガスが溜まってしまい、気付かず入り込んでいきなり失神してしまうと。
類似の事案。2005年。21世紀にもなってまだ起こっている。こちらも雪が原因。「いつもと同じやりかた」だからこそ「普段と違う状況」に潜む危険に気付きにくい。
ちなみにそういうすり鉢状・蟻地獄状の地形を窪地(あち)と言うが、火山地域や天然ガスの豊富な地域だと、そういうのが溜まっていて、気付かず入ると一瞬で……という事も起こりうる。私見だが、まだ各地に残るいわゆる「禁足地」はそうした「毒ガスの充満した窪地」での出来事がきっかけで設定されたところもあるのではないか。
見えないし臭いもしない。あらかじめ知ってないと事前にそれと分かるきっかけすら掴む間もなく命を取られる。況んや知っていても「いつも通り」行動した結果お気の毒なことになる。
R.I.P.
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