円盤の時代これまでか
X眺めていたらこんなのが。
おーん。
「円盤形記録媒体」はフォノグラフレコードが現れた1887年を嚆矢とし、1977年のレーザービジョンビデオディスク(レーザーディスク)で非接触・光学再生に移行、コンパクトディスクデジタルオーディオシステム、その高音質版SACD、DVD・ブルーレイ(突如雑w)に至る。ざっくり誕生して100年で革命が生じ、更に50年で「瀕死」になったと言える。
掲げた再生機は「12センチの市販光ディスク」全てが再生できるキカイだ。こういうのをユニバーサルプレーヤという。
ウチにもOPPO社のそーいう再生機がいた。リビングにアレコレキカイを積み上げると妻の視線が冷たくなるので、1台で全て賄えて質もソコソコで実に都合良かった。しかし、家族揃って映画を見る機会は減少し、音楽もダウンロードで買うとなると、万能円盤機は「それである理由」が減っていった。ビデオレコーダがブルーレイの再生も可能になるともうれぞんでぇとるはない。OPPO社のこれ系キカイ撤退を機にせどりに出した。その後にこれ系キカイを出したのがフランス・リーヴォン社だったのだが、これがこのほど終了、というのがスクショの記事である。
現状、音声・映像コンテンツで「円盤系しか再生方法がない」のはSACDすなわちスーパーオーディオCDだけであり、そんなものマニアしか持てないから、まぁ「絶体絶命」であろう。なおSACDは「DSD方式」というデジタルデータで記録されているが、別にそれはそのまま配信サイトから入手できる。ネットワーク経由が扱えない。通信系のノイズがイヤだ。円盤をセットする儀式に萌える。という向き以外、円盤再生機は不要と言っても過言ではない(円盤が扱えるビデオレコーダはCDが再生できる)。
かてて加えて(久々に使ったなこれ)、「ダウンロード」や「オンライン・クラウド運用」はパソコン・インターネットの世界でも同様で、アプリケーション等を光ディスクからパソコンに取り込むというシチュエーションはほぼ皆無となった。結果、光ディスクの駆動や根幹部品である光ヘッド、信号処理回路などから各社撤退が始まっているのだ。「レコード」の場合はバネ質量系の機構部品と精密なコイルがあるので、個人事業主でもナントカ造れるが、レーザ光を扱い高速信号処理やサーボ系を有する光ディスクシステムは、半導体チップを用意しないとならず、ある程度の企業が資金を投入しないと何も始まらない。
この子2015年のキカイで、買い換えを考慮しないとならないのだが、それは恐らく「最後の光ディスク再生機」で、それ以前に現在ただいま新しく作ってくれるメーカがあるかも不明瞭なのが実際だ。このキカイはデノンで、同社は自社でシステムを製造し、他のオーディオメーカに供給してきたが、この社外販売をやめるともっぱらの噂だ。経営元(金づる)が隣の半島にある国家主体の企業になってしまったので、行く先は見えているし、そこを儲けさせるようなコトはしたくない。
向こう5年で発売されるCDプレーヤをもって、光ディスクは「ロストテクノロジ」に落ちぶれる可能性がかなり高い。
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