長考案件・ジェンダー問題その4
●得手不得手はあるのよ
道順を尋ねると男は現在位置から目的地までの概略の距離と方向を説明し、次いで具体的な指示に入る。幾つ目の信号とか、目印を教える。狩猟採集の時代、実を付ける樹木や獲物動物が集まりやすい場所を把握しておくことは有利なことで、また応じて崖や木の上から遠くを眺めて把握した。現代を生きる男のDNAに受け継がれている基本因子と思っている。一方ルーチンワークを丁寧に繰り返すなどは女性の方が長けている。おっぱい・おしめ・寝かしつけ……子育ては繰り返しを基本としている。ちなみに男が炊事洗濯を始めると「効率」や「早さ」を求めて工夫を始める。狩猟なんてどんどんパターンを変えて行く必要があるし、体力は温存しないとならない。「非生産的」なタスクは簡略化したがるし、繰り返しを好まない。ちなみにライン工……流れ作業の繰り返し作業の場合、女性は教えられた通りをキチンと繰り返してくれ安定生産に貢献し、男はより早く確実に出来る方法を常に考え能率が向上する。相乗効果が発揮できたりする。
それはさておき、論客が何を言おうとDNAレベルの違いがあるのは事実で、暴力が物を言った時代の名残で「男性優位」が存在するのはまた確かであろう。だが、だからといって最初から男女比を決めたり、固定枠を設けたり義務を課すのは何か違う。これもまた激変緩和で、とりわけ理工系へは「差し伸べられる手を待つお姫様」ではなく、積極的な進学・就職を目指していただきたい。「女性ならではの細やかなどーたら」とかよく見るが、んなもの理工に要らぬ。課題を突破するアイディアと数理を武器にする能力がありゃええ。ちなみに天文学では女性研究者の割合は工業系に比べてかなり高い。ほぼ「ガチ理論のみ」の世界で極端な差は出ないということであろう。そうそう、「万葉集」を初めとする日本の古来歌集ってジェンダーフリーだわね。
「女だてらに」ということばがある。「女のくせに」という意味である。だいたい、男勝りの武勇を示した女性に対して(少し非難の意を込めて)使う。まぁジェンダー的にはNGワードだろう。だが、現下人口減少して「……だからこの仕事」とか言ってられなくなってきた。戦力になるならどっちでもいい、が本音だろう。しかも今後はそういう世代が社会の中心になって行く。固定化された価値観そのものは消えて行く。
●そもそも、日本ですから
天照大神を戴き、卑弥呼を崇め、推古天皇が統べ、短歌を共にたしなみ、戦乱の世においては第一に守護とし、戦前から女性専用車を走らせ(平成になってからじゃねーよ)、そして見よ、アニメはすべからく女の子が登場するではないか。皇紀を通じて「何も変わっていない」と思うがいかがか。え?美少女アニメはおしりとおっぱいが強調されて性的搾取だ?ちゃうちゃう、話が面白く出来ないので「女に頼っている」そんだけ。それはそれで創作の敗北だと思うけどね。本来、物語は女性があって初めて動的なベクトルを持つ。振れ幅大きく豊かに動く感情は物語に躍動を与える。「物語には女神が必要だ」(平井和正)。
諸悪の根源は「性的な」を「悪」としていること。それが強い傾向にある「男」全体をも悪とするかの言動が見られること。途中出てきた賤職化を引きずっているのであろう。確かに人としての敬意より前に出るのは単純に相手に失礼でNGだが、生き物としての本能まで否定しているのは目に余る。人類滅びていいのか?「そういう、どうにもならんものが男にはあって、安易な対応は身体に深刻な影響を与える」……要は「正しい性教育」から始めないといけないのではないか?隠しても生理始まるしおちんちんは大きくなる。説明しないと子供達は戸惑い持て余すばかりだ。
つがいで生き物飼ってりゃそのうち交尾するだろ。何かのタイミングで人間も交尾するんだで終わる話だ。結果としてウチの性教育は5秒だ。むしろ予備知識持っていたから、「女の子だけ集める授業」は合点が行ったとさ。
今までの「ジェンダー」の枠の中から考えてるから「ジェンダー」からフリーになれないんだよ。
(おわり)
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