2024年問題
ドライバーさんの長時間労働に(ドライバーさんのお給金含めて)全て依存する、という極北の現状。その中でドライバーさんの労働時間に法的な縛りが生じる。
何度も書いてるが諸悪の根源は「ジャストインタイム」である。あれはドライバーさんに無給で在庫をお守りしておけと言っているに等しい。応じた対価が出ているかというとそんなこともない。ウチも定時前にトラックが門の前にズラッと並んでいるので偉そうなこと言えないが。
コスパ・タイパと言うくせにロジスティクスのそれが無視されるのはなぜだろう。(質量×距離)/時間。この「時間」がアホほど長い。ドライバーさんのお給金は時間=お金だから応じてコスパもタイパも悪い。こうなる。
「ものを乗せて走る」以外の業務に時間を要すべきではないし、そのハンドル握る以外の業務も応じた対価を出すべきだ。そして長距離は貨物列車にシフトすべきだろう。最も東京-大阪間東海道線など、既に良い時間帯の貨物列車(夜発朝着)は毎日争奪戦になってるそうだが、新幹線開業前のキチゲじみたダイヤに比べりゃまだ増発の余地はあるはず。幾ら「ダブル連結トラック」とか導入したところで、20ftコンテナ3個積みが24両編成に組める貨物列車は圧倒的だろう。
さてムダを無くす際に考えなくてはならないのは、多くの荷物は「一方通行」ということだ。工場に部品を積んで来たトラックは完成品を積んで帰るか?部品を取り出して空になった通い箱やパレットがせいぜいだろう。静脈物流とか言うが、「付加価値のないもの」を「ただ運ぶだけ」というのはコストだけでパフォーマンスがない。「集荷」はだんだん荷物が増えるが「配達」は減って行く。それぞれ最適化された輸送手段が準備され、終わると空っぽで帰って行く。
空っぽの距離をせめても短くする方法はないか?応じて時間も短くなる。
工場の場合部品や倉庫、委託先(下請け)は近距離でエコシステムを作るべきだろう。空っぽの距離はたかが知れてるし、輸送頻度を上げることで在庫を置いておくスペースに悩むこともない。もちろん長時間運転の必要もない。
一方、「工場の生産品をお店に届ける」場合どうであろう。木の根元から個々の葉っぱに分散して行く。枝分かれの部分で積み替えるにせよ、輸送が長距離になるなら可能な限りまとめて輸送した方が効率が良く、応じて「帰りに何か積む」ネタを探した方が良い。そこで部品を調達、というやり方もあるであろう。異業種相乗りで、工業製品を下ろして野菜を積んで戻るとかも考えられるのではないか。その工場で産直野菜売れば喜ばれるであろう(※)。
「作ってから流し方を考える」から「流れに応じた作り方を考える」へ変換すべきなのではないか。
※その昔、東京の「うんち」を集めて地方へ送る貨物列車があった。うんちは肥料となり出来た農作物は同じ鉄道会社が東京へ運んでいた。究極の「動脈と静脈」であろう。あ、もちろん、それぞれ専用貨車だよw。なお、鉄道の場合静脈物流(空車返送)はそもそも消費エネルギーが少ないせいかあまり「無駄な輸送」的な悲壮感はない。
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