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2023年9月16日 (土)

【ハイレゾ音源再生】THE ALFEE High-Resolution

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●冒頭の能書き

アルフィー・THE ALFEE。昭和50年代をメインとするフォーク・ポップバンドである。ベストテン番組にランクインした「メリーアン」で大ブレイクし、自分も含めてそこからという人も多かろう。ただ、実態として「そこまで」(=振るわなかった時代)が長く、前後でファン層・好みの差違が大きい。ちなみに恋愛が主体だが男の寂寥・哀愁・時に独りよがりを首題に置くものが多く、また、アルバムごとに曲想が変わることも多いことから、「これはいいけどこれはちょっと」という、推しのライン変動が大きい傾向を感じる。妻が追っかけだったそうだが「特にコレが、という曲はなかったりして」とのこと。2024年でデビュー50年という長い旅路を往くが、このほど「全曲」ハイレゾリューション・リマスターでダウンロード発売されたので手を出してみた。

「THE ALFEEが1979年から1996年にかけてポニーキャニオンからリリースした全16枚のオリジナルアルバムのアナログマスターを、96kHz/24bitのハイレゾクオリティでデジタイズし、英国名門 Abbey Road Studiosにて最先端デジタル・リマスタリングを施した。」

とのこと。半世紀近く前の録音に現代的なクオリティを求めるつもりはないが、当時はレコードの弱点だった低音を控えめ(※)にしていたはずで、ハイレゾファイル=コンピュータで再生であるから、それは考えなくていいので、「本来こうしたかったバランス」でミキシングされていることを期待する。結果は如何に。なお、買い込んだ楽曲は全く自分の好みでピックアップしてこんな感じ。中から幾つか紹介。フォーマットは全て96/24。機材はNASよりUSB直でデノンDCD-SX11。バランス接続でアンプがアキュフェーズE-470。バイワイヤリング接続でスピーカTAD ME-1。

※レコードは針先が振動して発電し、音楽信号を拾うが、低音が大きすぎるとその音圧で針が動いてしまい、それがさらにスピーカーから音になって……というハウリング現象を起こす。このため、一般にレコード用の楽曲は低音を控えめにしてある。

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●メリーアン

一番多く聞いた奴から。物語性のあるリリック大好き。冒頭、位相差・サラウンド感のあるギターに包まれる。ヴォーカル・コーラスはセンターに小さく定位し小気味よさ、歯切れの良さを感じさせる。ハイレゾリミックスは無理矢理高域を伸ばした作りが多いが、メインがギターとドラムスで、高域はシンセサイザであるせいか、そうした無理矢理感はない、ただ、過去に出たベスト盤CD等に比べてキラキラしている。間奏のギターは希望と寂しさがない交ぜになった空間情勢がされていて切なくて良き。

●Arcadia

イントロ地響き入っているが出るか?これ。レコード時代には困難だっただろう音域と音圧だ。全体にロックテイストだが後のテクノ的な中毒性の高いノリを伴う。ギターリフとプリミティブに打ち鳴らすドラムにヴォーカルが埋もれがちだが、TADは描き分けて寄越す。TADは。これはハイレゾなりに高い水準のシステムが必要。アンプのパワーメータがバッキバキ動く。熱いぜ。

●霧のソフィア

ヴォーカルにエフェクトが掛かっているので大きなホールで聞いているよう。「霧」感だと思うが。シンセのサウンドに包まれ、所々ギターの弦弾く音が耳元飛んでくる。CD盤に比べるとちょっと「拡張しすぎ」の部分あり。ギュッと締まっていていいと思うの。

●恋人達のペイヴメント

ピアノがデジタルピアノっぽく聞こえる。PCM(当時の)か。歌い上げるヴォーカルだが定位は奥目・遠目。♪木枯らしのペイヴメント~でコーラスと重なって盛り上がる。エフェクトの掛かった後半は聖なる光に包まれて歌を捧げているかのよう。

●孤独の美学

オルガン風の荘厳な立ち上がり。からの、ああ、古いロックの音だね。手前-奥行き方向にドラムスとギターヴォーカルと並ぶので重なり合う。バスドラムがかなり強調されてヴォーカルとかぶる。熱いんだけど痩せた音でHi-fiならぬLo-Fi。ただ情熱一辺倒の曲なのでそれはそれで良い。ヴォーカルを分離して聞くには相当ヴォリュームを大きくする。そうやって聴く曲と感じる。

●別れの律動 (リズム)

ヴォーカルに強くフォーカスして高域張り上げた出来上がり。少し輪郭がびびるが切り刻むように解像するとメタルテープの切れ味を彷彿させる。元が昭和バランスだったとみられ、当時音源をお持ちの方にはややアンバランスに感じるかもしれない。

●STARSHIP -光を求めて-

妻はオイラがこの曲をチョイスしたのを首を傾げる。まぁ悲哀の多い楽曲群では異色かもね。さて本作は元に比べるとドカーンとスケール広げられた空間と音域でかっ飛んで行く。「大質量が大きなエネルギーを消費して超高速で飛んで行く」……それはこの曲の意図するところそのままなのでは?空と言うより「宇宙」を飛んで行く空間表現・速度表現に成功している。これはこっちのバージョンを取りたい。

●SWEAT&TEARS(remix)

高見沢ヴォーカル。カラオケで肩組んでギャーギャー歌うと盛り上がる楽曲。高域はタンバリン以外スカッと入ってないw。ドラムス叩く音がビシバシ決まっているので解像度は高い。要するに重心が低く地に足を付けて進んで行くような作りになっている。

●WIND OF TIME

こういう、弾くのとひっぱたくので構成された楽曲はTADの大好物。研ぎ澄まされたナイフエッジのように解像してハイスピードでたたき付けてくる。一点突破!という言葉がよく似合う仕上がり。イヤホン・ヘッドホンでは音量大きめでぶち込んでみたまい。没入感比類無きこと約束する。

●シンデレラは眠れない

昭和ポップの王道。ちょっとエフェクト掛けすぎかな。もう少し乾いてて良かったんだけど。ギターが前で奥にヴォーカル。律動に導かれてるみたいな。ピックが弦を擦るキュイッって音が高い周波数成分を持っているようで時々耳元飛んでくる。

■まとめ

70年代前半からCD全盛の80年代後半にかけて作られており、初期の楽曲は流石に古い。ハイレゾに合わせて拡張しようにも元々入っていない音は出せない。ただ、だからってあまりこう高音をギラギラさせるようなことはしておらず「バランス悪い」と感じる曲は少ない(無いではない)。音像は基本的に中央に集まり、正直「バカでかい」音で鳴らしてこそヴォーカルが分離できる。それは部屋をライブ会場にしろということだろう。まぁ楚々と鳴らすと女々しくなるのでそれでいいかもしれない。
周波数・音量バランスは書いた通りだが、古い音源に多い「ノイズっぽさ」は感じなかった。ギターとドラムスがメインでノイズの餌食になりやすい高周波成分が少ない所為はあろうが、蘇る当時の新鮮さとでも書けるか。スッキリしており上手にソフィスティケートされている印象。レコードに針を下ろすのもいいけど、タッチパネルの楽曲リストをタップするTHE ALFEEもまた乙なモノとしておく。
すり切れることのないあの歌を手のひらにぜひ。

2023年9月10日 (日)

今日はSACDの日

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たまに「円盤音楽の日」をやりたくなるんだよねー。ファイル音源だから円盤音源だから音質がどうこう、という物言いはナンセンスだと思う。ただ、ファイル再生はイマイチ「安心しきれる」部分に欠ける。同期失敗やデータのブツ切れはまれに起こる。そこ行くと円盤はキカイの中で全て完結しているので再生ボタン押したらほったらかしで任せていられる。

さてスーパーオーディオCDなわけだが、この規格ご存じの方もあると思うがリッピング、すなわち中のDSDファイルを取り出すことが出来ない。違法・脱法な方法はないではないが、そんなわけで「ウォークマンに入れるほどではないが、高音質で欲しい楽曲がSACDである場合」に限って買っている。年に1枚2枚のペースなので全然増えない。そしてもちろん、リリース数も多くない。ただ、そもそもエンスーしか聞かないクラシックは「普通のCD」で出ることの方が少ない。

それでもちょっと前まではDVDプレーヤーがおまけ的にSACDの再生機能を持っていたのだが、最近はそーゆーのすら無くなり、聞こうと思うと20万円出す必要がある。まぁ、袋小路に入り込んだと判断すべきだろうね。マイナーな規格の円盤作るよりサーバに載っけて欲しい人持ってってねーの方が簡単なわけだし。

「非接触」の画期から40年が経過し、時代に追い越された。まぁ、付き合ってやるよ。

2023年9月 3日 (日)

イマイチ

寝れんなぁ思ったら午前4時で御座って。

10時に起きたがそのままゴロゴロ過ごす。ダメな時はダメなのでしゃぁない。昼食ってから掃除。

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後は線路の中で音楽。レベッカ→TMネットワークという昭和な流れ。

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さてその当時の音楽が令和になって「ハイレゾ版リマスター」で出ていて、手元に置いておきたいものを拾っている。THE ALFEEもそうしたアーティストであるが、全作単曲買いも可能という心の広い仕様。彼らは妻も共通なのでオススメを聞いておきたい。どれがいい?

2023年8月27日 (日)

【ハイレゾ音源再生】ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビタイオウ)PLUS10.5インチディスプレイHDMIドライビングサポートパッケージの音質について

「タイトル長過ぎなんだよ」

しょうがねぇだろ型名わかんねーんだから。

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要はNOAHの車載オーディオの音質について書いておこうというもの。結論から言うと。

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こりはデノンのレシーバRCD-M41とケンブリッジオーディオSX-50である。まぁ直感的には大体こんなもん。

●冒頭の能書き

車載は「カロッツェリアx」をくっつけていたが、クルマを残価設定=サブスクに変えたので言いなりでメーカ純正品にしている。それはそれで「なんちゃらサウンドシステム」用意されているのだが、長距離運転するのは年1~2回だし、

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ユニット8本とアンプで118000円=アンプ5万スピーカ3万×2……な?レシーバ+スピーカとあまり変わらんめ?で、それ付けてもたかが知れてる気がするので、長い長い商品名の装置なのである。

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インパネに同軸のスコーカ&ツイータ。ドアトリムにウーハー。製造は取説に寄ればデンソーテン。すなわち遠く昭和から「トヨタ純正の車載音響」を作ってきた富士通テンの系譜。最初に「車載CDプレーヤ」を出したのは富士通テン。「Biyo」とかオヤジ焚きつけてカムリに付けて鳴らしてたなぁ。

●音質

だいたい、車載の音質はロードノイズに負けまいと低音モリモリで高音スカスカ、ボーカルはカーカー張り出してうるせぇってのがテッパン。伸びやかなヴォーカルと自らヴァイオリンを演奏するサラ・オレイン「スピーチレス」をウォークマンにハイレゾで放り込んでLDACで飛ばしてこう。

マトモに鳴ってる方じゃねぇの?ヴァイオリンはふくよかな弦というよりキーキーゴシゴシって感じで少々苦しいが、ハイレゾなりの恩恵はちゃんと感じる。ただ、スペックいっぱいいっぱい感はある。これ以上繊細でダイナミックな奴は無理ですみたいな。

ユーロビートを同じくLDACで突っ込むと少しざらつきは感じるが音源本体が持ってるドンシャリを割と堅実に鳴らす。その堅実さの故にざらつき=微細部分の荒さはあまり目立たない(ただそれは弦や管の倍音をスポイルするので上記の苦しさになる)。

まぁ、車載でクラシック鳴らすこたぁあまり無いからいいんじゃね?サラ・オレインってシステムによってはキツく感じる声質だが(逆にハマると革命的な経験が出来るが)スマホで録ってサラ・オレインって判るだけ上等だ。

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音質調整メニューはこれしか持ってねぇ。ハイを+1にするか+2にするかは悩みどころ。本当は8000Hz位をちょい上げで指向性持たせてヴォーカル帯を落として低音120Hz位を削りたい。8スピーカー12万円の方が良かった?

・S/Nダイナミックレンジ:速度連動でヴォリュームが変わる。消えゆくような繊細さは持ち合わせていない。但し小音量でもノイズっぽくはない。
・周波数レンジ:ドンシャリというかヴォーカル帯より少し上にディップがあるV字。逆かまぼことでも書くか。その割に超高域はあまり感じない。まぁ同軸ユニットインパネに埋め込まれててフロントガラスに向かって音波ぶっ放す構造だしねぇ。直接音が耳に届かないわ。なおインパネは堂々と胴鳴りする(上記動画参照)。デッドニングしたくなるが、やったら多分音痩せする。
・定位・音場:車載で要求するのは野暮だがヴォーカルは前に来るわ。包囲感・方向感・立体音響感は少ない。

●まとめ

コンポーネントオーディオ持ってる場合、車載に求めるのは最低限「激マズ・ストレスな音を出さないか?」であって、その点でハイレゾ突っ込む限りはまぁ一応オーディオと名乗っていいような気がするわ。ただ、ハイレゾ対応し、ハイレゾ感を持つのはそれで限界ギリギリ感が否めない。余裕がない。高域の伸びをハイレゾに助けられてる。

CDリッピングや48/24音源はそれなり。ただこぢんまり傾向が否めず「お、いい音だねぇ」という感想にはならない。テクノなど重心の低さが出てこず迫力が得られず繊細さも足らない。ただ、ヴォーカルはゴリ押し言わんがしっかり描くのでまぁ走りながらロードノイズもろとも聞いてる分にはいいでしょ。新東名3時間ぶっ通しでも問題ないと思うわ。なお、高速道路でどうなるかは追って。

今回システム最大のメリットはLDACで放れるので、「自分しか聞かない」音源はウォークマンを持ち込めば済むこと。あと、あまり大きな声じゃ言えないが、USBメモリの容量32GBまでとあるが64GB挿して問題ないので、家族みんなでよく聞く流行歌ハイレゾでボカボカ突っ込んでおける。非圧縮ばんざい。

以上。高速道路で乗ったら書き足します。

2023年8月23日 (水)

イヤホンが進化してもスピーカーでしか出来ないこと【考察】

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(BOSE 363 処分済み)

昨日の続き。左右の耳で音を聞く限り、スピーカーで出来ることは将来イヤホンで全部代替可能なような気がする。

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(DIATONE DS-200Z 弟の家にいる)

どころか、音源を意図的に配することでスピーカー2本じゃ不可能だったことすら逆に可能になるのではないか。

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(ヤマハ NS-F500 鍼灸院の院長先生のリスニングルームにいる)

空間に音楽を混ぜるという行為も、イヤホンの外音取り込みで可能なように思える。

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(ソナスファベール LuminaⅠ リビング)

残るのは「全身で音波を浴びる」という行為と、単純に耳の保護としてのイヤホンの代替(本末転倒!)であろうか。

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(TAD ME-1)

室内に音を充満させて浴びるのはそのままで快楽だ。音のシャワーそのものだ。高音が耳に飛んで来、低音が身体ごと揺さぶる。ただそれはそう、それだけの音量が許可される空間を要求する。逆に言うと空間用意して相違は身体全体で感じるかどうか、である。そしてそれを快く感じるにはライブ体験がないとならない。それだけのために空間とコンポーネントを用意するのか。

イヤホンとバーチャルじゃない音の写像。筋骨を共鳴させて感じる音。

……鉄道模型(それもまた縮尺された写像)みたいな高級趣味商品としかこの先生きのこる道はないのか。

2023年8月22日 (火)

令和最新型オーディオの指南書

スマホを買うとイヤホンが同梱されているので「音楽の聞き方」はそこで完結してしまう。スピーカー再生最大の魅力である「ステージ感・ライブ感」は聞いてもらわないと始まらないのだが、イヤホンしたまま店に入ったりするので、そういう機会自体にエンカウントしない。デッドロック。

さておく。

レコード・カセット・FMラジオに親しんだ世代が落ち着いたところで音楽聞こうと令和最新型オーディオ手を出すと、怒濤の横文字に面食らうことになる。NASからDLNA対応のネットワークレシーバーにfoobar2000で放り込んでUSB-DACからハイレゾ再生。そんなの、業者にネットワークの引き込みからパソコンの接続までやってもらい、電源入れるととりあえずYahoo!……という世代が、そのYahoo!でこれらを調べると、得られる利便と音質は魅力的だが、オーディオ機器を繋ぐだけではどうにもならず、ネットワークの知識も必要になる。業者任せで判らない。デッドロック。

聞かれたら答えられるが、図解と後から参照できるデータベースが必要で、口頭は解決にならない。ある程度判りやすく、ある程度レベルアップをそそのかす指南書が必要なのだ。しかし、ネットの試し読みを見る限り、漫画雑誌みたいなコマ割りに製品写真をベタベタ貼り付けたようなものばかりで、読む順番の導線、現状と出来ることと必要なこと、ステップアップの道筋が不明確だ。

で、丸善うろついて拾ってきたのがこれ。

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今できること、上げた横文字類の読み方や解説、オーディオ組む上で必要な専門用語やスペックの見方まで網羅している。機材も10万~30万と「大人の買い物」として十全だし、アキュフェーズやラックスマンにも触れてその先を示している。著者も長く活動している評論家で、変なアクセサリーのページ以外は理屈も真っ当で問題はない。ただ、「買え」と言いがたい。なぜなら。

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出版社があぼーんしたからだ。

故・長岡鉄男氏みたいな一言居士はいないし、針小棒大に褒めちぎるばかりの「評論家」ばっかりだし、なんつーかこう、「インピーダンスの解説からアプリでハイレゾを楽しむまで」網羅した書き物が作れないものかね。いやブログでダラダラ書いてもいいんだけどさ、「やっぱスピーカーだよね」って訴求力を与えられる、キラーワード、きっかけが思いつかない。

「聞いてみて」
「イヤホンでメロディと歌も聞けるじゃん」

そよ風のように音楽の流れる空間。
身体全体で受け取る大迫力のグルーヴ。

そして音楽を作る側の皆さんよ。あなた方がステージやスタジオで作り込んだ「聞いて欲しい」と意図した音達は、線路の下に落としたら見失うようなデバイスで再現できるものか?

 

2023年7月19日 (水)

【ハイレゾ音源再生】『ひろがるスカイ!プリキュア』ボーカルアルバム ~FLY TOGETHER!!!!!~ #precure

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フルセットのアルバムを買ったのは実に「ドキドキ」以来である。その間にこちとら機材はアップグレードしている。
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ハイレゾバージョンをNASよりDENON DCD-SX11でDA変換。
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バランス接続でAccuphase E-470。
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バイワイヤリング接続でTAD ME-1。あ、TADって録音スタジオにある超でけぇスピーカーのメーカーね。その家庭用バージョンがこの子。
まぁ、聞いてみましょう。
 
1.ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~(TVサイズ)
OP。文字通りキラキラな楽曲で所々にバスドラの迫力を感じるが全体に腰高な印象。音場は左右スピーカーを結ぶラインに貼り付き、エフェクトの掛かったコーラスだけ前へ出てくる(定位感と言うより逆相)。

2.全力ヒーローガール!
ヒーローになりたいメイン、キュアスカイのキャラソン。なんだろ、ヴォーカルが左右スピーカーの間で埋没する。ギターとドラムスは籠もっている。もう少しヌケの良い録音/処理は出来なかったか。同じく各楽器の音は貼り付く。

3.わたしリフレクション
スカイとペアで必殺技を繰り出すプリズムのキャラソン。可愛らしい声最強だがそのなんだ、ASMR寄りの雰囲気。ヴォーカル定位は口のサイズが大きくなりピンポイントと行かない。キーボードであれドラムスであれ音を左右スピーカー間に広げてあるので目を閉じて聞くとヴォーカルと楽器群が前後に並ぶので「ステージ感」とは異なる音場。

4.空虹ダイアリー
ソラとましろん。ぽんぽんぽんと「置いてある」のでヴォーカル自体は真ん中に二人並ぶ。音像大きいけど。バスドラ鳴ってるけど多くゼネラル向けのシステムでは聞こえないだろう。管物が定位感や伸びを感じない。高周波方向伸びてる楽器なんだがなぁ。エンディングに向かっての追い込みはお二人ヴォーカルよく頑張りました。

5.風読みバード
ツバサくん、すなわちプリキュアでは極めて珍しい男性ヴォーカル。軽やかな曲想だが通奏低音が入っており、足元に力強さを与える(ただし一般的なシステムやスマホ内蔵では出てこない)。ヴォーカル帯域に合わせたキー進行になっていて「そつなく」仕上がっている。

6.あたたかいあたりまえ
18歳成人プリキュア、あげはちゃんのキャラソン。意外や歌声ハスキー要素があって林桃子を思わせる。しっとりした歌い出しなのでヴォーカルの定位がどうこうはあまりない。からの、ネタバレは止めておく。音質的にはヘッドホン向けの展開としておく。

7.未来コネクト
ツバサ&あげは。いいんだけど、もっとこうヴォーカル前に出せよ。この板全体に言えるが音が重なって前後(奥行き方向)に並ぶのでヴォーカルがかぶられる。弦が入っているがそこだけ切り取ると44/16の音。弦とピアノはハイレゾ標榜するなら神経使わないとダメよ。

8.Daybreak song
近年の「プリキュアの歌のお姉さん」4人による高BPMロックテイスト。マイクスギヤマの迸るリリックをギターとドラムスでかっ飛ばしてカッコイイがもう一段の深み、抑揚が備わっていると良かった。これが精一杯じゃないよね?気になるのはギターとドラムスなのに音の重心が高いこと。いやこの4人の声質に寄り添うとそうなんだろうけど、対立軸として下げて欲しかった。

9.FLY TOGETHER!!!!!
本作プリキュア4人によるタイトルトラック 。そのなんだ、「ロッシーニ・クレッシェンド」的なガンガン来るタイプでプリキュアでこのタイプは佳曲に仕上がる。特急電車が高原地帯で大カーブを駆って行くような爽快感がある。エフェクトで「ひろがるスカイ」感のある音場を得ている。ただ「前」ではなく「奥」である。
 
10.Try Try Try
石井&吉武「声優アーティスト」として水準なのだろうが、低域にしんどい部分があるほか、ヴォーカリストして捉えるとシュリンク感が気になる。楽器の音が前に出てくるがこれは位相差。うなり(1/f)が感ぜられない。コーラスがぽんと置いてあるのは惜しいなぁ。

11.シェアして!プリキュア Ami Ishii Ver.
「ヒーリングッど」の同名曲(五條真由美)を石井あみが歌う。爽快にすっ飛ばす佳曲。軽くて浮遊感抜群だが、「芯」とか「核」の役目をする通奏は欲しかったかな。エンディングに向かって煌めいて行くのは軽く感動できる。パワープレイ確定。

12.ヒロガリズム(TVサイズ)
かわいいの一番。鮮度は高いが定位と広がりにもう一声欲しかった。なお、本作は作詞六ツ見純代、OP作詞の青木久美子の妹に当たる。姉妹で番組担当は初めてとのこと。

13.ワンダービート
吉武。こういうのをかすれ感なく歌うのは応じた能力(ダイナミックレンジ)を求められる。バスドラムがグッと出てきて重心の高さにスパイスを与える。曲想はグルーヴ感高く大好き。

14.Try Try Try ~Remix for Ami Ishii Ver.~
歌手違いで同じ曲連発。こちらは石井あみ。ヴォーカルがセンターに大きな像を描く。包囲感豊富なバックトラックだが、意外なほど低音が強めで芯を感じる。Cメロへの移行は頑張りました。

15.Try Try Try ~Remix for Chihaya Yoshitake Ver.~
同じく吉武千颯。傾向は14と同一。ブレス(息継ぎ)のポイントが少なく忙しい取り回しなのだが、肺活量とビブラートの使い方もう少し鍛えがいがあるのかなという。
 
【まとめ】
「作品の派生コンテンツとしてのキャラソン集」としてはこれでいいのだろう「本人」が歌ってるわけだし。ただ、96/24で100まんえんのスピーカーからぶっ放す「オーディオソース」かと言われると「もっとこう……あるだろ」と言いたくなる。声は高低・強弱の抑揚・瞬発力・序破急……欲求不満がないと言えばウソになる。
音質的には高域方向の不足感、定位の甘さが否めない。2つのスピーカーの間に貼り付いて前に出てこない。個別に収録してDAWソフトのPAN機能を使って配置するとこうなる(自分の経験による)。左右を音量差・レベル差で確保しており、時間差・位相差成分がないのだ。それはマルチモノラルであってステレオフォニックではない。
楽曲個々は番組のコンセプト、プリキュア魂を反映していて特段物申すところはない。「青木、六ツ見でプリキュアの曲の世界観ができあがった。それを参考にした」とは上記マイクスギヤマ氏(2023.7.24ツイッター内スペースによる)。メロディラインは各々ヴォーカル帯域に合わせてあり似合いだ。おしなべて軽やかに滑り飛んで行く作りであり、但し重心は高い。
パワープレイとしてはまず8.Daybreak song、9.FLY TOGETHER!!!!!、そして出自はヒープリだが11.シェアして!プリキュア。この辺か。
お子様が最初に聞く本格的な音楽にふさわしい存在であれ。「世代を超えるプリキュア」ってそういうことでしょ。もう一枚出るはずなのでそちらも期待。
(アーチスト敬称略)

2023年7月15日 (土)

百聞は一見にしかず

さて起きてお祭り会場赴くと程なくダスキンのレンタルトラックが来て荷下ろし。焼き物の鉄板とかガスレンジとか。

PAセットとか。

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何だよ借りたんじゃん。電器屋が配線してくれないから止めたと聞いたのに。

「え?ウチで吊りますよ」

とはその電器屋さん。あそー。ちなみに逆にアテにしていたビクターのカラオケマシンやマランツのオーディオアンプは押し入れ老人会コーナーにその姿が見えない。

「あるはずですよ」
「ないですよ」
「そうですか。よく判りません」

マトモに動くオーディオアンプ処分したのかよもったいねーなー。そこへ踊りのお師匠さん「いつもお世話になっております^^」

CDを渡される。曲紹介無しの練習用のもの。要するに。

・オイラに頼んだと聞いて30年前住人の信頼と実績でオイラに任せた踊りのお師匠さん達
・電気やってと言われて応じてちゃんと準備してくださった電器屋さん
・音楽やってと言われて超気合い入れてCD作った方々

があって、相互の連携が取れてねぇ。出来上がったのは町内会のCDラジカセのヘッドホン出力をTOAのPAアンプA-1706に刺したシステム。

「後は手持ちのスマホから出そうかと」

スマホ……Androidか。盛り盛りのノイズが出ますよ。フルボリュームで出力するから電池モリモリ減りまする。通知のピコンとかも混じるし。CDラジカセはバックライト無しの液晶だから「何曲目」か見えなくなる……。

「こっちつないでみますね」

パソ→ローランドのオーディオインタフェース→レベル調整用にオーディオテクニカのヘッドホンアンプ→TOA1706。
端子はTRS→ステレオミニ→TRS。

「説明書無くてもいいんですか?ダスキンの人が忘れたから届けますってさっき……」

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♪新時代は

「おお、凄いですね」

踊り本番までは模擬店タイムなので、この手の流行歌と古今東西の踊り音楽を混ぜて流す。PCにランダム再生させておけば良い。なお「音源」自体は令和最新型が提供されたので、ノイズ消したりとかのりぺったんに改造したりとか全部徒労。いいけど。

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ハードウェア。TOA1706はプリメインアンプだが、プリアンプの制限、パワーアンプの制限、スピーカーのひずむ限界とそれぞれあるので、更にテクニカのヘッドホンアンプを前に噛まして曲ごとの音量差調整を行う。

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ソフトウェア。屋外使用なのでパソには冷却シート(ファンが回ってるアレ)を履かせ、上からも扇風機でぶっかけ、CoreTEMPでCPU温度を監視。今日は曇り空で風もあって温度によるハングアップはなかった。え?ハングアップ対策?

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ウォークマンさんだよ。なおアニソンの継ぎ足しに少し参加。

さて今回お祭りは数年ぶりの開催もあって模擬店にはギッシリと行列が出来た。「ただ、並ぶ」って子供達退屈するわけだが、ここで「ぶっ込んである流行歌」が効果を発揮する。要は知ってる曲なのでテンションがチャージされるのだが、今回最も効果てきめんだったのはこの曲だった。

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♪まっくすは~

「この曲知ってる!」とは幼稚園年長さんくらいの浴衣の女の子。よらず幼女様各位みんな一斉にスイッチ入ってニッコニコSSR。もう「キラーコンテンツ」「スタンダード」になっているのだ。

終わって「CD作った方」にめっちゃ頭下げられる「助かりました。昭和の盆踊りだけでどうやって時間潰そうかと」それは無茶。

言うてこっちは文字通りノウハウと買い集めた音源って「蓄積」の結果だけどね。

「来年もお願いしていいですか?」

……いやそこは手法受け継ぎますとかじゃくて?😅

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「ここまでやらなきゃならない」難しいことしているように見えた?これが絶対ってわけじゃねーんでやんすよ?楽曲のレパートリーだってようつべでプレイリスト作っときゃええんやし。

2023年7月 8日 (土)

伝説の獣、さくらたんに負ける

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MDR-1A+ifi_Audioのグリフォンさん。

スラブ軌道を時速300キロでガーガー突っ走るのぞみちゃんやさくらたんには敵ではないのであったwIER-M9をコンプライイ~で運用する分にはてきとーにガーガーは抑制されるが、根本的解決ではない上にイヤホン3時間も突っ込んでおくものじゃない。痛い。だからヘッドホンなのだが。

こっちもXM5の出番なのかね。いいお値段でジェット旅客機をねじ伏せるが、決して音質自体は絶賛されるものではない。

無い物ねだりをしてる?レビンソンの5909を買え?wホンマにええのけあれ。

まぁ、どっちにせよ次回の外出用ヘドンホホは「高音質ノイズキャンセル」一択で。

2023年6月25日 (日)

延命措置 #ハイレゾ

……そったら重苦しい内容ぢゃねいから。

ここにも書いたが最近あれこれヘッドホンを聴き漁っているがどうにもイマイチ「これだ」って奴が見つからない。何でもそうだが「日常使う道具」と「趣味の道具」は妥協してはダメだ。要求に耐えられないので使うほど不満が募って行く一方でストレス源でしかない。

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一方でifiのグリフォンさんを駆使してあーだこーだいじくった結果、MDR-1AでもIER-M9と遜色ない没入ポイントが見つかった。まぁ振動板自体はハイレゾ対応だから「御して」やれば応じた音質は得られる。で、もう少し使い倒すことにしたのだが問題はだ。

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イヤーパッド。よらずどのモデルでも死ぬほど耐久性がない。合皮とスポンジって圧倒的にダメなんじゃないのか。純正品?2015年のキカイじゃ修理パーツ残ってねーだろ(法的義務は7年)

仕方ないのでアマゾン漁ると怪しいのいっぱい売ってる。逆に言うと怪しいのしかないので怪しいのを買う。

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ぱかりんちょ。純正品は「プラスチックのフレームにイヤーパッドがセットされた状態」で販売しているが、怪しいのはパッドだけ。なのでフレームを移植する。位置を合わせてハメハメ。

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純正より耳の下側が分厚くなっているので案外遮音される。なお、ヘッドバンドも応じておっさんのハゲ頭みたいにボロボロだが、音質には関係ないので放置としておく。

まー、1年持つかどうかだろうね。その間に後釜をどうにかしたい。

●おまけ

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お祭りには告知人寄せを兼ねてその年の流行やプリキュアのOP/EDを流すことにしているので「ひろプリ」を購入。もちろんハイレゾ。いつも通りTADで再生。オープニングの「HeroGirls」はバスドラか?重低音がズンズン出てきて「ひろがるスカイ」なのに地に着いた感じと重厚さがあってちょっと意外。ただ、この音を出せるシステムを持つ人はこの曲を聴かないんじゃないのか(逆もまた然り)。それ以外は基本的に取り込んだ音を貼り付けてあるので、ステレオフォニックとか、応じたふくよかな広がりを感じるかってぇと「最近の水準」の域を出ない。ピアノがデジタルキーボードに聞こえるのはオレの耳のせいか?「透明感」を目指した音作り・設計意図は感じるが、抜けは悪い。「ひろがリズム」はかわいらしく出来ている。ヴォーカル取ってる吉武さんは専門学校の「声優アーティスト」部門を専攻されたとか。なるほど「歌えて」いるとは思うが、何だろ、「マーケティングの範疇」だよなぁという。いつも書いてるが、この番組の音楽は、お子様が初めて本気で音楽を聞く機会である可能性が高いので、適当ではなく本格派であって欲しい。ハイレゾ用意されるようになったので久々にヴォーカルアルバム買おうかと思っているのだがどうしようかなぁ。

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