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2025年1月28日 (火)

星の死で星が生まれる

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そーす

鉄より重い元素は大質量星が最期に砕け散る「超新星爆発」が生じないと作られません。地球ではウランまでの天然元素フルセットで見つかっているので、地球は「どこかで起きた超新星爆発で飛び散った星の残骸」を含んでいることになります。

また超新星爆発は強大な衝撃波や膨大かつ高速なガス流を宇宙空間に放出します。それらは宇宙空間を漂う塵埃やガスを揺さぶり動きを与え、そうして動いてきたガスや塵はやがて衝突し、粗密を作り、重たいところへ周囲から集まり、やがてそれは新しい星になります。「超新星」(supernova)とは、昔の人が大爆発の光芒がまるで「新しい星が生まれた」ように見えたことからの命名ですが、実態は「爆散」した姿であり、しかし同時に新しい星を生み出す擾乱にもなっているわけです。

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(超新星1987A。リングは衝撃波を受けたガスが高温になって光っているもの)

さてこの見出しの論文は、太陽系が生まれるちょっと(といっても90万年)前に太陽系の近く(といっても100光年未満というスケール)で超新星爆発が発生したらしいことがわかった、というものです。

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・隕石の分析から、太陽系には形成初期に「アルミニウム26」という放射性物質が多量に存在した
・「アルミニウム26」は、超新星爆発等で生成されてから73万年で半減するので、「出来上がって、太陽系に届くまで」そんなに長時間・長距離を動いたわけではない
・太陽系内における他の放射性物質の分布と、恒星の生涯に関する研究結果を組み合わせると「太陽の25倍ある大質量星が核融合でチタンを作る段階まで生存し超新星爆発した」「そのタイミングは太陽系が生まれる90万年前で、その場所は100光年より近い」とする結果が得られた

この「90万年」というタイムスケールは、宇宙空間の塵やガスが集まり始めて星になるまでの時間までと大体同じなんだそうな。するってぇと太陽系が生まれるきっかけとなった「揺さぶり・動き」を与えたのはこいつか?という見方が出来るという。

・「無のエネルギー揺らぎ」から突然プランク長さで宇宙が生まれる
・「インフレーション」で多数生まれた宇宙の中で「4つの力」で支配される宇宙が広がる
・天体が形成され銀河系が生まれる
・銀河系の特定の位置に太陽系の元となる星間物質が適量存在する
・太陽の生成を促す超新星爆発が近傍で起こる←NEW!!
・太陽が原始惑星系円盤を伴うぼっち星で誕生する
・太陽系が銀河のオリオン腕の端の方へ移動する(これにより銀河系中心からぶちまけられる放射線等の影響が皆無に)
・太陽の近くで生まれた巨大ガス惑星が全部外側へ軌道をずらす(マイグレーション:教科書にはまだ載っていません)
・ガス惑星が去った後のゴミカス残骸が集まって水星・金星・地球・火星になる
・地球に何かぶつかって一旦半壊れの後、地球と月がそれぞれ今のサイズでできる
・地球の質量・組成・構造・太陽からの距離・月の大きさ全てが丁度良く、水と大気と磁気シールドが地球を覆う
・電気化学反応で有機物が合成され、どういうわけか自律的に動き出す生命を作り出す
・生命がはびこり、その間太陽活動の活発化、月との力学的うんにゃらもんにゃらにより自転速度と温度と酸素濃度が整う
・プレートテクトニクスと伴う地殻変動、天体衝突等で適当に大量絶滅を繰り返しながら生物相が整って行く
・人間がはびこって自然なバランスに干渉している←イマココ

見ての通り奇蹟としか言いようのない偶然の連続とわずかな確率の果てに我々は生きていて、その母なる大地に対して何をやっとるかという。
「この世は神が作った」とか科学的には戯言だが、「奇蹟」をもたらすのは神であるから、偶然の連続が奇蹟なら神様はいるのでしょう。

で人類何やっとるかという。戦争して、掘って掘って掘りまくって、セクハラでテレビ局が潰れるかどうかでてんやわんや。

2025年1月17日 (金)

直下型を生き残るには~兵庫県南部地震30年~

携帯に飛んでくる「緊急地震速報」がこの地震を機に急速に整備されたのをご存じの方は多いと思う。「初期微動」をもたらす「P波」と「主要動」をもたらす「S波」には進行速度に差があり、到達の時間差から「いつ、そこへ地震波が届くか」計算して出されるものだ(構想自体は昭和50年代からあった)。

さてこの理屈から分かるように、速報を出すにはPとSがある程度時間差を置いて届く位置に地震計が存在してる必要があり、裏返して時間差がない場合……直下型の場合「地震が起きた後に速報が出る」ことが起こる。

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これはウェザーニューズが地震発生から主要動到達までの時間を計算したものだ。速報システムは令和の現在どう頑張っても5秒はかかるとされ、明石や淡路島北部では「間に合わない」。神戸では「5秒前」くらいであったと考えられる。

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関東に住んでいたので「直下型」の経験は多いが、最も至近で起きたのはこれであろう。2014年11月22日。長野県北部地震。マグニチュード6.7。最大震度6弱。この瞬間、震源白馬村から25キロほどの信濃大町の温泉宿にいた。布団に入っていたところ、地鳴りがし、地震と認識した瞬間には大きな揺れに見舞われた。携帯には揺れが始まって10秒してから警報が届いた。信濃大町震度5弱。当該旅館は30秒ほど大きく揺れ、数分停電した。特段の被害はなかったが、近隣の旅館では割れたガラスでケガをした宿泊者がいたようで救急車が来ていた。それは安全なところに身を隠して~などと「考えて・行動する」時間を与えない(当日の自己記録)。

さてこれは大阪管区気象台が波形から再現した当日の地震動である。数多UPされているコンビニの監視カメラ画像等の「横に大きく動く」が再現されていると思う。これが警報より早く、あるいは「わずか5秒後」に襲う。この震災で建物の耐震性は強化され、令和の現在おおむね、揺れで倒壊の可能性自体は減少していると思うが、それでも「身を守るためのアクション」が必要な家庭は多いことだろう。しかし直下型はその「アクション」の時間さえくれない可能性が高い。特に就寝に際しては「最初から安全な場所」で寝る必要を要求する。転倒防止、突っ張り棒、etc。だが畳であったり、突っ張り棒が天井の梁に当たっていないなどの場合、これらは上手く機能しない。そういう場合どうにもならないのか?

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これは自分の鉄道ジオラマであるが、白いアングル材を組んでその上に設置している。天蓋とまで言わぬが、こいつで寝床を覆ってしまえば倒れてきた物に潰される可能性は減少する。太い奴を選んで組み立てれば良い。部屋に設置するには不格好かも知れないが死ぬよりいいだろう。

安政東海・南海地震1854-90年-昭和東南海1944・南海地震1946-80年ー2025年

それは歴史の彼方の出来事でも、遠い未来の出来事でも、何でもない。「我々が死なないこと」これが6434の御霊に対する最大の報い。

2025年1月10日 (金)

日の出前に目が覚めた

ようしパパG3彗せ……

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たまに早く起きられたと思ったらこのざま。しかも当初予報では夜明け前にチラチラだったのに日が昇ってからガッツリ降ってござる。

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午前中ほぼ氷点下。最高気温は5℃に達せず。

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よーしなら昼間のG3……無理か。

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吉田さんとこ。お前サングレーザーなんだろ?今のところ「溶けない」「前に一度来ているから」という見方が大勢。果たして。

2025年1月 4日 (土)

江戸時代の寒冷化の正体

「天保の大飢饉」は1833~1839年あたりの洪水・冷害にともなうもので、この間に日本の人口は120万人減少したという調査結果もある。

寒冷化は地球全体で起こっていて、ヨーロッパでは卓越した氷河に農地を潰されたりしている。

これはかねてより生じた太陽活動の低下に始まる小氷期の一環ではあるが、気象観測の記録から、火山噴火による日照低下が追い打ちを掛けたという見方はあって、「どの火山が?」という調査はずっと続けられていた。このほど、グリーンランドから掘り出した氷の柱の堆積物から、硫黄同位体・灰の粒子サイズ・火山ガラスの破片を検出し、火山の正体を千島列島新知(シムシル)島、ザバリツキー火山と特定した。

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19世紀にそんな大噴火誰も知らんかったのか?とも思うが、ここは人が定住しておらず、記録も目撃もなかったようだ。逆にここと特定する手がかりは江戸時代日本各所の天気観測

Japanese records mention various atmospheric phenomena apparently occurring in 1831 CE, including dry fog, abnormal color of sun and moon, Bishops ring, and volcanic hair [volcanic ash] falling from sky. 

訳:我々の証拠は、ザヴァリツキー火山が 1831 年の謎の噴火の第一候補であることを示しており、いくつかの重要な疑問を提起している。第一に、これほど大規模な噴火が記録に残らなかったということはあり得るのだろうか。日本の記録には、乾燥した霧、太陽と月の異常な色、司教の輪、空から降る火山灰など、1831 年に発生したと思われるさまざまな大気現象について言及されている 。

(https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2416699122)

や噴火の記録も活用したようだ。「火山灰の分布から北半球の噴火っぽいが日本の火山に該当する記録はない。日本に近い火山として千島ではないか?」というわけだ。※Bishops ring(司教の輪)は「花粉光環」と同様で、微粒子により太陽光線が散乱をうけ白い輪のように見える現象。

「記録魔日本人」の結果が生かされた、というわけだが、前にもちょろっと書いたが、当時の記録は当時の人々が「見たまま・感じたまま」を「当時の言葉でわかりやすく」伝えることに主眼が置かれており、「山から黒い大蛇が降りてきた」を「大量の土砂が混じって真っ黒になった土石流がうねりながら下ってきた」などと、科学的知見に基づく現象に読み替える必要がある。逆にそういう作業をすることで、言い伝え・申し送りとして機能し、先人の犠牲と教訓が生きてくることになる。

迫り来る南海トラフ、温暖化による極端な気象現象は、「異常な規模」の自然災害を惹起する可能性が高い。今一度、我々は父祖が「消さないために」石に刻みつけた記録を読み解く義務があるのではないか。

2024年12月31日 (火)

オレ的重大ニュース2024

まず、娘の就職内定は別格として。……ちゃんと「卒業」しろよ?

・北陸新幹線敦賀開業

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名古屋人のオマエに関係ないだろ言われそうだが

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ちょうど延伸直後に当地に出張があって、おかげさんで色々はかどった、というのが一つ。実家から乗り鉄がてら帰れる新たなそして緊急時の迂回ルートであるとともに、車窓には奥行きがあって退屈な東海道のそれと違う新鮮さがあって。

敦賀乗り換えは引き続きとやかく言われるだろうがその速度と利便は新たな地平を拓くもの。一生懸命走れよ。

・紫金山・アトラス彗星

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天文関係で最大の収穫と言うだけでなく、家族にも何なら娘の友達にも見せられたと言うことで個人的にミッションコンプリート。

・南海トラフ地震臨時情報

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初の発出、なのだが、今回のは「たまたま」日向灘沖が対象エリアに入っていて機械的に発行されただけで、結果論から言うと杞憂。ただ、今後「エリア内の大きな地震」は増えて行くはずで、決して喉元過ぎたら……になってはならないと年末ならではの戒め。

はい、次の年(おい)。

2024年12月30日 (月)

自然災害とその教訓2024

年の瀬は振り返りで。

今年の自然災害は「能登」に尽きるであろう。群発地震活動の果てが元日のM7.6とか気の毒で仕方がない。

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さてこの地震は断層活動、ではあるが、トリガーがどうも「高温の液体(多分、水)の浸入」と言われていることが他と異なる。温泉を引き合いに出すまでもなく、水が地殻の奥底までそれなりに分布し、地熱で上昇圧力を有しているのであるが、その水が潤滑油のように作用して断層を「滑りやすく」してしまった、というのだ。似たような地震活動は、長いことメカニズム不明と言われた松代群発地震(1965-1970:有感62826回)でも「どうもそうだったらしい」と言われており、単に変動圧力に屈して古傷(既にある断層)がずれ動くという地震に対する単純な理解は変更されるべきであろう。ちなみに

「このことは、海底活断層における地震発生リスクが高まったままであることも意味し、M6.5の地震後には市民向けシンポジウム等で沖合の海底活断層でのさらなる大地震や津波に対する注意喚起がなされていた」
(令和6年能登半島地震と群発地震と海底活断層/消防防災の科学No.157)

とあるのだが、オレ比較的地学系にアンテナ高く掲げているがそんなシンポもその結果も関知してないよ。で、参考文献拾って行くとシンポジウムの結果として金沢大平松教授のこんなテキストに行き着く。

「「沖合の活断層でM7 クラスの地震発生の可能性がある」というような発言には危うさが含まれる。……(中略)……ただ、これらの活動を通じて強く感じたことは、関心のある層には地震・津波に関する情報は伝わるが、興味のない層には届かないこと。情報が必ずしも行動に繋がらないことである。効果的な方策が見出されることを期待したい。」

「あー」地震防災の歴史に触れた方は思うであろう。前半「危うさ」は大正期に関東大地震「予知」で物議となった今村明恒の騒動に比肩できよう。「大地震が来るぞ」はめったに言えないと言うことだ。ただこれは応じて経済活動を止めよう・逃げようとするから混乱に至るのであって、そういう場合は「即応」できるようにシステムを変えねばならないことを示唆する。現下少なくも緊急地震速報が数秒前に公共電波とネットワークを走る。それで完全ではないにせよ最小限の食い止めは効くはずだ。後者は前者と真逆で危機感が無いと刺さらない、ということだ。最も、引き合いの文献は「日本災害情報学会」のニュースレターだが、地震学会の「なゐふる」とか、手軽に接することは可能だが、知られていないし内容は難しいとアウトリーチには力不足の感が否めない。なに?そういうのはアンテナ張ってる奴が咀嚼して発信しろ?そういう活動が必要なのかねぇ。「実はこんなことしてました、とかいつも後出しジャンケンじゃん」そうなんだよな。

で、同じ被災地を今度は大雨が襲った。

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起きてアメダスを開いたら線状降水帯状態。事前にその可能性が指摘されず、夜が明けて情報に接した時点で既に手遅れ。鉄砲水で未成年の命が奪われこの上なく胸が痛い。よらず線状降水帯にかかわる予想は精度が低く、しかも「警報が出た時点では手遅れ」になっているパターンが多く、事前の備え・避難、すなわちこちらも適切なアウトリーチが欠かせない。あまねく「自然災害の多い国に住んでいるんだから、少しは地学の知見を身につけてくれ」である。

さて能登の場合復旧復興を困難にしているのは「半島」という土地柄と道路網の脆弱さである。

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「海沿い」か「山中の細い道」しかない。地震と津波・土砂災害どちらに対しても弱点を有すると書かざるを得ない。しかも半島の長さは100キロある。こういうのは国家プロジェクトで対応改善を図るより他ない。C国がパクリ新幹線を全国にあまねく広げているが、アレは有事の際兵隊を高速大量に輸送するためとも言われている。それは極端にせよ「何かあっても確保される最後の一線」の配慮計画がこの国には不足している。くだらねぇ金食い省庁使って税金溶かしてるヒマがあったらトンネルの一つも掘れ、地盤を改良しろ。

温暖化は応じた極端な気象現象を呼び、南海トラフは21世紀中には確実に発生する。「いつ何が」はまだ難しく、但し「どんなことが」は予測出来る。なれば、備えて守る以外の対応はない。

なぁ少し勉強しようぜ。子供の自由研究のテーマに挙げて家族で調べりゃいいじゃん。「口開けて待ってるだけ」は往々にして「知った時には手遅れ」なんだぜ。

2024年12月19日 (木)

良くも悪くも話半分

バヌアツで地震が起きると「バヌアツの法則」なる言葉がSNS上に出てくることがある。曰く

「バヌアツで大きめの地震が起きると2週間前後で日本でも大きな地震が起きる」

というもの。2012/3/14の三陸沖、2016/4/16熊本地震、2018/9/6胆振東部地震、2021/2/13三陸沖などがそれだ……と言われる。

これをホンマカイナと「f検定」を試みた人がいて、関東大地震(1923/9/1)以降2011年までで見てみると、「大地震」と言われるM6.5以上はバヌアツで92回、日本で386回。検定の結果は「否」。

まぁ、「あっ!」と思った人は多いことでしょう。バヌアツより日本の方が遙かに大きな地震の回数が多い。日本→バヌアツよりバヌアツ→日本となる率の方が高い。

で、2011年で切られているのは言わずもがな東北地方太平洋沖地震(2011/3/11)以降大きな地震が増えているから。

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2011~2016 28回
2016~2021  6回
2022~    7回

上記「それだ」のうち二つの三陸沖も東北地方太平洋沖地震の余震活動である。「たまたま2週間前後」になる確率も上がるでしょうよ。でもごっちゃにしてもねぇ、という。

関東大地震を「予言」した今村明恒は、古文書から関東で起きる大きな地震の間隔を「50年から100年ごと」とし、安政江戸地震(1855)から50年経ってるぞ……と警鐘を鳴らしたのが始まり。最も彼は文献から拾っただけで、関東大地震・南海トラフ・三陸沖・関東直下のプレート内地震を区別していない。その点でこの「法則」騒ぎとあまり変わらない。ただ彼は100年前の人物。地震の詳しいメカニズムなんか分かっていない段階で見つけたのは立派とすら言える。ただ、この「法則」は現下の知見と統計論から言いつのることはチト厳しい。

「バヌアツで起きたから」ではなく「いつでも起きうる」として備えておく方が正しい対応でしょ。はい次。

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2024年12月 7日 (土)

じたばたする代打

妻が体調不良を訴える。ほう、パート先で多数ダウン?

念のため近所の病院に相談するが「熱もないのに来られても。コロナの検査も出ませんよ」。

風邪薬飲んで寝とけと。

という次第で娘と手分けして家事。まず夫婦の家庭内別居wをはかり、パン屋に買い物。

昼食後、スーパー→本屋→ハニーショップ(!)と行脚。本屋の目的は「ルーチン購入物」

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だが、蟄居してる妻の読み物として収集中のマンガも少し。娘のマンガも追加されて。

「お会計1万30円deth」

3割が理科年表だけどさ。

ハニーショップは年末特売のはちみつとのど飴、

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オレしか食わないタンパク質。いやあのさ、昆虫食を……というなら、お試しはまずこの辺でねーの?コオロギをしかもなんで粉末にして混ぜるみたいな小細工まがいのことをするのさ。イナゴ食いのオレですらコオロギは抵抗ある(あいつら野良ものはドブのそばでも平気で居住)のに。

2024年11月20日 (水)

冥王星がみずがめ座 😍

「ついに星占いに手を出したか!」

まぁまぁ。その筋で最も著名な鏡リュウジさんのサイトで本日ただいまのホロスコープを作るとこうなる。

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おー。みずがめ座に入りたて。

さて「惑星Aが星座Bを運行している」という状態は、地球から惑星Aを見たとき、その向こう・背景に星座Bがあることを意味する。逆に言うと地球と星座Bの間に惑星Aがある。本日ただいまの太陽系の惑星配置を、神様の目線になって地球の向こうに冥王星が見える状態で見てみると。

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冥王星は……おや?

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やぎ座?

そもそも黄道12星座「誕生月」は、地球から見た太陽が星座にいる月、を示す(つまり昼間空にいる星座なので夜は見えない)。スタートは春分でおひつじ座。

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うおぉ!?

「1つずれてる」

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(アストロアーツ)

その通り。

この原因はちょくちょく書いているが、地球が「歳差運動」をしているから。

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(同)

地球にブッ刺した団子の串の先端に見える星が指極星、北天なら北極星だが、見ての通りその串の先端がぐるぐる回っているので、北極星は当然のこと、「ある季節に見える星座」もこの歳差運動の周期で変化する。西暦1万4000年。北極星が「織り姫」になった頃の3月20日春分時期夜9時のNAGOYAの南天はご覧の通り。

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数学の授業でも始まるような配列だが、こやつらは大航海時代以降、ヨーロッパ人が初めて「南半球の星」を見て追加した星座で、当時の道具や技術が反映された結果(なので神話ガン無視)。そして見ての通り、春分の頃であるから、太陽と一緒にいて夜は見えないはずの「うお」だの「みずがめ」だのが夜空で水出しっぱなしにして泳いでいる。占星術が確立したのはメソポタミア文明古代バビロン人の時代であるから、約3000年前である。上記「歳差運動」は25800年で一回りするから、現在は当時と3000/25800=およそ11%当初の配列からはずれている。結果、「隣の星座」になっている、と言える。

こういうのを「屁理屈で全部ぶち壊し」というのだが、3000年前に当時の「見た目」だけでそれなりに精密な天体運動とその予測が出来ていたことに驚嘆していただきたい。星占いは元々、特定の星座が見える(≒太陽と共にある)時期に、雪解け洪水や砂嵐と言った、季節の変わり目、農作業の目印になる現象が起きたことから、天体には不思議な力がある、と信じられて探求されたものだ。天王星は18世紀だし、冥王星に至っては20世紀に「発見されたばかり」(で、しかも現在は9つめの惑星ではなく準惑星というステータス)だ。ただ、そういうわけでホロスコープは地球からその惑星を通して延々たる星の海の彼方で組み合う星の並びをあなたの手のひらに投影した「手のひらの宇宙」だ。ちょっとだけずらしてもらえば、実際にその星々に出会うことが出来る。ちなみに冥王星が「20年」その星座にとどまるのは、冥王星が太陽を巡るのに248年掛かるので、1つの星座を横切るのに248/12=20.67年というところから出てくる。月より小さくて太陽-地球間の距離(1天文単位という)のざっと32倍、48億キロの彼方にあるので、冥王星が物理的に地球に与える変化は皆無と言って良い(万有引力の法則に基づく方程式は書ける)。それでも「何か変化をもたらす」力を持った冥府の王様なので、「これまで何か上手くいかなかった人」「退屈で変化を求めている人」はこれを機に何か新しいことに目を向けると力を貸してもらえるかもしれない。

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なんてったって冥王様は、太陽から遠く遠く離れた凍てついた場所、という観測事実から冥王とされたのに、衛星で見に行ったらラブリーなハートでお迎えしてくれたのですから♡

2024年11月 9日 (土)

二酸化ケイ素礼賛

「ダイヤモンド欲しい」
「ハンズで標本用の売ってるから買ってこようか?」
「殺してもいい?💣」

さておき。

地球の主たる材料・構成物質は「ケイ酸塩」である。ケイ素すなわちシリコンとこれを囲むように結合した酸素原子4つで構成される基本パーツであり、他の金属原子と結びついて各種の岩石を構成する。太陽などの恒星は自らの重力で内部に高温高圧の環境を形成し、核融合反応を起こして光っているが、これが水素→ヘリウム→ベリリウム→炭素→酸素→ケイ素→ニッケル→鉄と作り出していって、超新星爆発で宇宙空間に飛散する。すなわち「普遍性の高い」元素同士で出来ていて、量も多い。となる。そしてお気づきの通り、地球を構成するケイ酸塩は、太陽系の生まれた46億年よりも前に宇宙のどこかの星で核融合により生成され、超新星爆発でぶっ飛ばされて宇宙をさまよい、太陽系の生成に伴い取り込まれたモノだ。

二酸化ケイ素すなわち水晶はシリコンと酸素原子2つで構成され、ケイ酸塩の特殊なバージョンと言える。ただ特殊とは言えケイ素の全体量がすごいので、二酸化ケイ素自体は珍しいモノではない。ないが。

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結晶すると透明感を備えるとかなかなかエモいではないか。宝石という言い方は嫌いだが、最も安価な宝石という見方も出来る。

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ただそう。そんなわけで遙かな時間と空間を経てこの星の一部をなし、超高温を経て万年の単位で結晶に成長するものであるから、不格好非対称なそのありのままが愛おしく、このような人工的な生成物にはあまりこう、感情を揺さぶられることはない。ちなみにこの手の人工水晶の主たる用途は「クオーツ時計」等の発振子である。

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とはいえ、人工的なケイ素こそは半導体そのものであって、人類を支えている。これは「IGBT」という半導体素子で、ワイヤの下で光っている板状のものこそは半導体用単結晶シリコンである。シリコン半導体の塊であるマイクロコンピュータは水晶によるクロックを基準に動いており、情報通信電気科学文明を「地球で最も多い元素のひとつ」で形成できたことは、人類は恵まれた・祝福された生命と言って過言ではないだろう。

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黒水晶。モリオン(morion)。ケイ素が一部アルミに置き換わり、そのアルミが放射線を食らって光を吸収する性質を備えたもの。

何十億年も前の昔、どこかの星で生成されたケイ素が超新星爆発で吹き飛び、長い時間と距離宇宙空間を漂い、太陽系を生成する重力に捉えられ、微惑星の一部をなしてぶつかり合い溶け合ってマグマオーシャンを形成し、その中で酸素と出会い結びつき、46億年をかけて地球を巡りながら徐々に冷えて万年かけて結晶となり、何なら放射線ブッ食らってその姿を変え。

令和の現在名古屋でおっさんの手で弄ばれている。その長い長い旅路と温度圧力放射線に晒されたありのままが、この不格好な立体造形物に文字通り「結晶」している。

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ありのままこそが宝物だ。

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