星の死で星が生まれる
(そーす)
鉄より重い元素は大質量星が最期に砕け散る「超新星爆発」が生じないと作られません。地球ではウランまでの天然元素フルセットで見つかっているので、地球は「どこかで起きた超新星爆発で飛び散った星の残骸」を含んでいることになります。
また超新星爆発は強大な衝撃波や膨大かつ高速なガス流を宇宙空間に放出します。それらは宇宙空間を漂う塵埃やガスを揺さぶり動きを与え、そうして動いてきたガスや塵はやがて衝突し、粗密を作り、重たいところへ周囲から集まり、やがてそれは新しい星になります。「超新星」(supernova)とは、昔の人が大爆発の光芒がまるで「新しい星が生まれた」ように見えたことからの命名ですが、実態は「爆散」した姿であり、しかし同時に新しい星を生み出す擾乱にもなっているわけです。
(超新星1987A。リングは衝撃波を受けたガスが高温になって光っているもの)
さてこの見出しの論文は、太陽系が生まれるちょっと(といっても90万年)前に太陽系の近く(といっても100光年未満というスケール)で超新星爆発が発生したらしいことがわかった、というものです。
・隕石の分析から、太陽系には形成初期に「アルミニウム26」という放射性物質が多量に存在した
・「アルミニウム26」は、超新星爆発等で生成されてから73万年で半減するので、「出来上がって、太陽系に届くまで」そんなに長時間・長距離を動いたわけではない
・太陽系内における他の放射性物質の分布と、恒星の生涯に関する研究結果を組み合わせると「太陽の25倍ある大質量星が核融合でチタンを作る段階まで生存し超新星爆発した」「そのタイミングは太陽系が生まれる90万年前で、その場所は100光年より近い」とする結果が得られた
この「90万年」というタイムスケールは、宇宙空間の塵やガスが集まり始めて星になるまでの時間までと大体同じなんだそうな。するってぇと太陽系が生まれるきっかけとなった「揺さぶり・動き」を与えたのはこいつか?という見方が出来るという。
・「無のエネルギー揺らぎ」から突然プランク長さで宇宙が生まれる
・「インフレーション」で多数生まれた宇宙の中で「4つの力」で支配される宇宙が広がる
・天体が形成され銀河系が生まれる
・銀河系の特定の位置に太陽系の元となる星間物質が適量存在する
・太陽の生成を促す超新星爆発が近傍で起こる←NEW!!
・太陽が原始惑星系円盤を伴うぼっち星で誕生する
・太陽系が銀河のオリオン腕の端の方へ移動する(これにより銀河系中心からぶちまけられる放射線等の影響が皆無に)
・太陽の近くで生まれた巨大ガス惑星が全部外側へ軌道をずらす(マイグレーション:教科書にはまだ載っていません)
・ガス惑星が去った後のゴミカス残骸が集まって水星・金星・地球・火星になる
・地球に何かぶつかって一旦半壊れの後、地球と月がそれぞれ今のサイズでできる
・地球の質量・組成・構造・太陽からの距離・月の大きさ全てが丁度良く、水と大気と磁気シールドが地球を覆う
・電気化学反応で有機物が合成され、どういうわけか自律的に動き出す生命を作り出す
・生命がはびこり、その間太陽活動の活発化、月との力学的うんにゃらもんにゃらにより自転速度と温度と酸素濃度が整う
・プレートテクトニクスと伴う地殻変動、天体衝突等で適当に大量絶滅を繰り返しながら生物相が整って行く
・人間がはびこって自然なバランスに干渉している←イマココ
見ての通り奇蹟としか言いようのない偶然の連続とわずかな確率の果てに我々は生きていて、その母なる大地に対して何をやっとるかという。
「この世は神が作った」とか科学的には戯言だが、「奇蹟」をもたらすのは神であるから、偶然の連続が奇蹟なら神様はいるのでしょう。
で人類何やっとるかという。戦争して、掘って掘って掘りまくって、セクハラでテレビ局が潰れるかどうかでてんやわんや。
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