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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-57-

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「この船で?」
「そう。空飛んで。あなたと」
「飛ぶ……」
 そのフレーズを口にしながら船を見回す真由に、セレネが微笑みかける。
「わたくしたちも、あなたと是非見たいと思います。流星群」
「え……」
「ああ申し遅れました。わたくしたちは、国際救助ボランティア、アルゴ・ムーンライト・プロジェクト」
 セレネは言った。
「奇蹟の天使の手助けをするために、奇跡を待つより他にない窮地の人を救うために、わたくしたちは招聘され、組織されました。今宵、レムリアより貴女(あなた)という女性を是非、と連絡を受けました。わたくしたちは貴女を歓迎します」
「あの……」
 真由が言葉に詰まる。さもあろう。あまりにも、あまりにも、目の前の光景はファンタジックであり、現実離れしすぎている。
「ごめんねいきなり」
 レムリアは言った。
「この連中は……私も含めてだけど、信じてと言うにはちょっと、な能力の持ち主ばかりなわけね。で、そんなのをかき集めて、このどえらい速度で空飛ぶ船に乗せて、普通のレスキュー隊じゃ手に負えないような状況にある人を救い出す。それが主旨。ああでもあなたに手伝えというわけじゃないんだ。あなたはお客様。ただ、そういう船だから時々寄り道は許してね」
「でもそれじゃぁ……あのまさかこれ私を乗せるためにわざわざ」
「いいえ。本当は茶器だけ買って、これに乗ってそのまま定例活動の予定でした。だから、あなたを家出させるため、というわけじゃない。ついでに乗せてかっさらっちゃえ、そんな感じ」
「あら営利誘拐とは聞いてませんよ」
 セレネが笑った。そして真由を見。
「真由さん」
「……はい」
 
(つづく)

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