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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-149-

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 間が悪い時にバレたなと思う。予想通り大人がこうやって“一歩引いて”しまった。ただ、まだ“リアル姫属性”までは露見してはいないようだ。それなら、まだ言いようがある。
「お気楽になさって下さい。小娘がボランティア団体に所属していて、その後ろ盾が王家だ、ってだけの話です。聞けば“オリエント急行”の運営会社だって、ベルギー王家が後ろ盾にいたから各国鉄道との契約がうまくいったとか。同じです」
「いやそうでなくてですね……」
「本題は何ですか?」
 担任の言葉をレムリアは遮り、突き放すように言った。
 この男は何度言えば判って貰えるのだ、とつくづく思う。今ここで肝心なことは何なのだ。あんたがたは真由ちゃんに謝りに来たんじゃないのか。
「うちらは終わったんだ」
 真由が自分と由香とを交互に指差す。合わせて由香の祖母が頭を下げ、真由の父が頷く。
 それは良い。大過なく終わると最初から予想済みだし、さっきの真由の明るい声は、既に過去を含んでいない。
 問題は。
「判りました。で……なんでしょう先生」
 レムリアは担任に目を戻した。
 しかし口を開いたのは教頭。
「今朝方は、この者が失礼なことを申しまして」
「具体的に誰に何を、ですか?」
 二の句を継がれる前に口を挟む。会話の主導権を握らせたくないからだ。オトナってのはそうやって誘導籠絡する術に長けている。“相手に答える”を繰り返すウチに相手の意のままにされる。
 その手に乗るか。
 で、答えは何?私に、だったら、張り倒すぞ。
「その……あなたがたに」
 うまく逃げたね。で?
「嘘つき呼ばわりまがいのことを……」
「確かに。信じて頂けなかったようです。それで?信じて頂けてこちらへ、のようなニュアンスで伺っておりますが。何か判った、ということなのでしょうか」
 
(つづく)

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