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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-155-

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 教頭はペコペコ頷いた。
「判りました。では準備致しますので追って。今日は二人とも欠席です。で、どうされます?『さっきの件なら片づいた』とでもクラスに報告されますか?」
 レムリアは担任を見、言った。それは忽ちの対応に際し与えたヒントでもある。
「おっしゃる通りだ。早く動いた方が良かろう」
 教頭が言い、立ち上がる素振りを見せるが。
「あ、いやでも、お嬢様を疑った非礼に対して……」
 大義名分を思い出したようである。しかし真由の父親が後ろ手にふすまを開く。
「あなた方が理解されれば我々はそれで良い。それよりは2次3次の事態波及を避ける方が先決と見ますが」
「あ、はい。判りました」
「ではこれで失礼を……重ね重ね誠に申し訳ありません。正式な謝罪は校長から……」
「いいですからお早く!今の時代、携帯のメールであっという間なのですよ」
 立ち上がる教員二人を、父親と由香の祖母が見送りに立つ。
 慇懃な謝罪のセリフが何種類か聞こえ、玄関引き戸が閉じられる音。
 

15

 
 夕刻、坂本教諭が真由宅を訪れた。追って由香宅も尋ねるというが、まず“被害者”であるこちらに、との由。
「驚いちゃったよ。あなた、凄いんだねぇ」
 坂本教諭は玄関へ迎えに出たレムリアを見るなり、笑顔で言った。
「帰ったら校長がすっ飛んで来てさ。王家の方がお怒りになってらっしゃるって。ハァ?って」
「ああそれ勘違いです。王家はボランティア団体の後ろ盾……え?校長いたんですか?」
 レムリアは作りかけた笑顔を引っ込め、眉根をひそめて尋ねた。
「うんいた……じゃない、いらっしゃったけど?何か?」
 坂本教諭の顔から笑みが消える。
「いた、って朝から夕方までずっと学校に……ですか?教頭からは所用で不在と……」
 
(つづく)

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