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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-165-

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 以降、罵詈雑言が飛躍的に増加し、数分おきにそれらが届くようになった。
「何これ……」
 由香の声が震える。彼女のアドレスが回覧されているか、どこか掲示板にでも貼られたのであろう。
 ちなみに、真由の携帯はうんともすんとも。
「メアド変えな!今のうちに!さもないとそれすらも出来ないほどメールがバンバン来るようになる!」
 レムリアは寒気を覚えて言った。クラスの生徒達の間に、何らか情報が飛び交い、最終的に由香が攻撃の対象という形で収斂を見たのだろう。情報が何であるかはそれなりに予想はつく。事件の当事者が3人、何日も学校へ出てこないのだ。担任の撒いた“不信の種”が、予想外の方向へ、しかも異常な速度で成長し始めたと考えるのが自然であろう。ちなみに担任によれば……いちいち対応が間違っていないかレムリアに報告してくるのだが……3人が休んだ理由としては、それぞれ真由が家庭の事情、由香がケガの療養、そして“燃え尽き予備軍”の娘は単純に病気、と説明してあるという。
 このうち、“燃え尽き予備軍”の病気は本当に病気で、これまでの積み上げが今回の事象を引き金に崩壊……切れて……しまい、カウンセリング中であるという。確かに、情報の断片をつなぎ合わせる限り、彼女はこれまで成績面で頑張れ頑張れド突きまくられて来たのだ。そのストレスのハケ口がいじめであったわけで、そこを塞がれて自分の持って行き場が無くなり、ギリギリまで張りつめた糸が切れた……は充分考えられる。
 であれば、坂本教諭が呼び出して泣かせたというのは“やりすぎた”のかも知れない。しかし、こちらは“やられすぎ”た被害者であって、それはそれで度を超していたのだと認識してもらわねばならない。ちなみに、彼女をこの“課外授業”に連れてきても良かったし、そのつもりもあったが、本人が真由に合わせる顔がないと言うので控えた経緯がある。日々ちょっかいを出していたのが今度は合わす顔が……というわけだ。
 
(つづく)

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