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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-193-

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「ん?そんなことはない。場合によりけりだと思うよ。既得権益を失いたくない政治家なら変革を嫌がるし、毎日同じコトの繰り返しなら刺激物として大歓迎……もちろん、異分子の質にもよるけどね。要は価値観変革が自己の利益、保身に影響を与えるかどうか。それにネガティブに応じるかポジティブに応じるか。でもなんでそんなことを?」
「最初、このお店達を、この工房並ぶ小道には場違いじゃないかと感じましてね。同じ場違い感をクラスの子達も持ったのかなって」
「……そうか。彼女は転入生だったね。そして、英語がスペシャル上手かった。授業で習う必要すらなかった。これは言ってみれば英語について価値観に相違がある」
「一般に数学英語は苦手が相場ですもんね。どうしても相対比較が生じる。成績だ何だプレッシャーが掛かっていると、自分を向上よりは他者を貶める方向に走りがち」
「勝つために叩くってのは安易で早道だからね。他の価値観や視点を認めるには、たくさんの価値観に触れなくちゃならない。むしろそうやって触れることを楽しいと感じるくらいにね。あれもあり、これもあり、こんなのもあるのか~って。そうなると、違うと噛みつかれても、『そうかそうか、私とあなたは違うけど、あなたのご意見は私を一つ利口にしました』になれる。でもダイトーリョーが核ミサイルふりかざしてる現状で13,14にそれは無体。だから本読めと言うんだけど、これだけゲームがはびこっちゃ。だけどその点、あなたは世界中飛び回って知ってるわけだ」
「この町、こうやって新しい部分がどんどん増えて行くわけですよね」
 この言葉に坂本教諭は立ち止まり、空港の方向をじっと見つめた。
 レムリアは坂本教諭の足音が止まったと知り、振り返る。
 
(つづく)

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