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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-214-

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 それは、中学生が発するものとして、センセーショナルの極限とも言える隠語であろう。
 当然少なからずレムリアも驚いた。しかし、自分のとりわけ瞳孔にその意が表れるのを強く制した。この娘の意識には、“カラダ”と“奉仕”と聞くと、そういう言葉が出てくる方程式が組まれている。
 それは逆に言うと、彼女が身を置く日常は、その式が成立している空間。
 ひょっとすると……超感覚で探ると涙出そうなのでやらないが、彼女の持ち歩く大金の故はそれかも知れない。一般におぞましく最低・最後だと言われ、小うるさいPTAが本当は最優先で手を差し伸べるべきなのに、存在するわけないと逃げるそれ。
 ……でも、それしかない、それだけが唯一の“繋がり”という女性達とレムリアは話をしたことがある。仮寓アムステルダムの“飾り窓のマドンナ”達。そのマドンナの一人が、まだ12歳だったレムリアに向かって言った、『蔑む視線は感じる。避けられるのは寂しい。だけど、夜は平等に私たちを歓迎してくれる』と。
 夢子は自身が座標軸上にあるかどうかはさておき、その少なくとも漸近線、夜待つ理由と気持ちを知っているのであろう。だったら、流暢に英語を操る“転入優等生”に対極を見てカチンと来た。彼我比較して“下”の気がした。見下されてる気がした。……そして“ムカつかね?”の誘いに乗った。不自然ではない。
 で、あるならば……自分でも対応出来ないこともない。
 レムリアは鼻でフッと笑った。……読者よ以下意図持って彼女は語る。文言だけ見て避ける事なかれ。
「まだバージンのお子様だよ。初潮すら来ちゃいないよ……ったら幾らになるんだい?」
 言ってみる。自分の声が体育館に響くのが判る。多くの生徒がギョッとするような反応を抱いたのが超感覚に寄らずとも判る。
 
(つづく)

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