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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-039-

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 火の玉を放出するプラズマガン。
「相原!これでケツのバンパー辺りの水を吹き飛ばせ」
 ラングレヌスはベルトを外して相原にプラズマガンを手渡した。その銃身はレムリアより長く、相原よりは短い。
 この光景にレムリアは正直ゾッとした。
「彼は日本の……」
 しかし、対する相原に感じたのは〝覚醒〟のイメージ。
 思わずハッと目を見開くような。
「ご指摘の通り温和な平和ボケだが気にするな、こいつは銃だが銃じゃない。輸出令1項該当救助されど支援機器。破壊消防なら19世紀から日本は導入済みだい」
 相原はそう言うと、銃を肩に担ぎ、重そうに両足を踏ん張り、銃の底部から水中メガネのようなターゲットスコープを引っ張り出して顔にかけ、覗いた。スコープはワイヤレス。肉眼視界と、銃のカメラを経由した視界とを一致させることでロックオン(狙いを定める)する。それは両眼を開け、片目で肉眼、他方でデジタルカメラやビデオカメラのファインダーを覗くのに近似。なお、〝輸出令1項〟は光子ロケットの技術と同じ法律用語で武器のカテゴリ、破壊消防とは江戸時代の火消しの手法で、燃え広がらないように周囲の建物をあらかじめ壊してしまう方法を言う。相原は恐らく〝救助のために必要な破壊行動〟になぞらえてそう表現した。
 戻る。
「バンパーの下だな?」
 相原は片足を突いて膝を立て、銃把(じゅうは:握り手)をその立てた膝に載せ、肩当てに身体を押しつけ、銃口を固定した。
 はんてん姿でその姿勢は、無様だがサマになっていると書けるか。
「それでいい。水蒸気爆発させろ。その瞬間にオレが飛び込んでフックを掛ける。ぬかるな」
 そこでイヤホンにセレネ。
『大丈夫ですか?』
 時間の猶予はあまりない。銃器を扱う、しかもぶっつけ本番。大丈夫か……。
 
(つづく)

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