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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-060-

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『敵味方識別装置ロックオン警告。対地攻撃ヘリAH64国籍不明』
 それは各種電子支援を搭載した戦闘ヘリコプター。自由主義諸国で多く見られる。
 当然、兵器拡散防止の観点から、どの国の誰が使うかは管理されているはずだが(旧ココム。1996年以降はワッセナー・アレンジメント)。
 それが、国籍不明で攻撃的。
「ジャミング、クローキング、ストレッチャー回収急げ」
 相原がどうにか立ち上がって言った。ジャミングは攻撃を妨害しろ、クローキングは姿を隠せ。
『空対地ミサイル発射。着弾まで12秒。無誘導につきチャフ、フレアは無効と推定』
 船めがけて打ち込まれたと見られる。また、ミサイルは誘導装置を使っていないため、誘導装置への妨害工作は無効。
 一般に誘導ミサイルのターゲットシステムは赤外線を使うが、アルゴ号は停船状態では殆ど発熱しないため、南極の温度も相まって使えないと判断したのだろう。目視照準、中の人間が目で見て撃った、だ。この場合、射手が指定した場所で爆発する。従って、指定された場所が正しければ、船が動くかミサイルを破壊しない限り命中する。透過シールドで姿を隠しても意味はない。また、船が動いても、船が居た位置で爆発する。
 つまり氷の下にいる彼らの頭上で爆発する。
「そのまま船体を回転、光圧で弾き飛ばせ!」
 次善策。エンジンが放つ光の炎で吹き飛ばせ。
『俯角が取れん!』
 エンジンで吹き飛ばすと、当然反動で船は前進する。
 それを抑えるために同時に逆噴射する。
 ただ、要するに〝光線〟なので、直線上で迎え撃つ必要があるが、ミサイル側がフラフラしているので、船尾を若干上向きにして、ミサイルの軌道を斜めに横切るように光線を出したい。それなら多少ふらついても光束に捕捉できる。
 しかし、船尾を上げるイコール船首を下げる。逆噴射すると彼らの頭上に光圧が加わる。
「くっそ!」
 
(つづく)

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