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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-075-

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「お前の身体からセイルに電流流して電波出すのか……」
 シュレーターが呆れたように相原を指さす。
「そうです。セイルを横倒しにして盾にして、必要な電波を放出してもらう。目玉の出してる索敵(さくてき:敵を探すこと)電波だか光線だかはセイルに吸収される。肉眼じゃないから逆に帆だとは判らない」
 相原の使った用語は多分に技術的であるが、ハーフミラーの電波版だと彼の意志が語っており、レムリアもそう理解した。こっちの電波は向こうへ通るが、相手の電波は吸い込まれる。
 万が一起爆されても、セイルがあれば熱や衝撃を遮断できる。
「怖いですが……」
 セレネが不承不承といった風情。
「自分確信持ってますから」
 相原が振り返る。このはんてん男の自信と、恐らくその通りうまく行くと思わせるこの感覚は何なのだろう。電気で発見し電気で起爆だからテレパシーで催眠術は無理。対して電気の目だから光や電波を吸収されたら形を認識できない……この逆転の発想は。
 彼は、雪の中に、ボロボロの状態で立ち尽くしていたのではなかったか。
 自分への視線に気付く。
「えっ?」
「人格変わったなぁって顔してるからさ。オレ自身は変わったつもりはないけどね。ただお前さんとこうして船乗ってるのは楽しいよ。さて真剣勝負だ。甲板へ出てセイルを盾に取る。君はマストの上から催眠術掛けてくれ。二人はそれぞれオレ達の防御を頼む」
 二人とは双子のこと。
「おうよ。でもレーザで刺したところで仕留められるのか?」
 シャチやクジラの巨体を、糸みたいなレーザ光線で貫いた程度で、攻撃や爆発を抑止できるか。
「砲弾か風圧か、ぶち当たってショックを与えるタイプの方がいい。反射神経で思わずそこから逃げ出すような。レールガンとプラズマで行こう」
 策は決まった。ちなみに、弾丸であるレールガンは遠くまで届くためラングレヌスが持ってレムリアとマスト。火の玉であり拡散しやすく、近接向けのプラズマはアリスタルコスが持って相原と甲板。
「皆さん、行きましょう」
 セレネが宣した。
 
(つづく)

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