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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-079-

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 相原は3つの指示を同時に発した。それこそ船長アルフォンススが乗り移ったようであり、レムリアは舌を巻いた。何度目かの感慨かと思うが、船のマニュアルと、話して聞かせた活動報告でここまで出来るものなのか。ちなみにファランクスとは古代ローマの重装歩兵。当然双子のこと。
『了解』
『承知しました』
「おうよ」
「判った」
『上昇!』
 船は上昇し、管制塔の分厚いガラスをレーザ光で円形に切り取り、レールガンで突き飛ばす。
 中にはコーカソイド人種の男が二人おり、場所と状況の故に無防備。
 透過シールド解除。
「God damn it!」
 以下日本語で記す。
「クジラで何するつもりだ。我々を攻撃する気なのはお見通しだぜ」
 レムリアは相原の言葉を訳して伝え、
「日本、中国、インドネシア……」
 対し読み取った内容を即座に声にした。前述の通り銃器のスコープを利用中のやりとりは船のコンピュータが全て記録する。
「アジアばっかだな。へへ、あいあむ・じゃぱにーずだ。どぅゆうのうキモノ?このクソタワケ」
 相原はウェアの前を開きはんてんを出してバタバタさせた。カマ掛け……すなわち相原は〝我々〟としか言ってない。
 攻撃目標が設定されているなら、そこから乗り込んできたと思い込み、思い浮かべる。
 それをテレパシーで拾う。結果がその3つの国である。
 対して、青い眼の二人の男は、ホールドアップの姿勢を取りながら、幽霊にでも対したように叫んだ。
「(攻撃を受けている。制御できない。クジラを深海へ待避させろ!ばれた!繰り返す!ジャップに見られた!)」
 男達は「死ね猿!」と加え、その後英語圏で良く聞く罵詈雑言を叫び続けた。
 イヤホンにピン。
『管制塔から宇宙へ向けて電波が飛んだ』
「行く末が本部だ。追尾願う」
 相原はシュレーターに言った。
 
(つづく)

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