« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-081- | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-083- »

アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-082-

←前へ次へ→
 
 つまり国際協調に基づく人種差別。
「お前それを根こそぎやるつもりか」
「目こぼし必要か?」
 レムリアは、セレネが感じたという、船長代行を立ててでも、という〝どうしても〟の義務感、強迫観念にも似たそれを理解した。
 相原が無茶苦茶なまでに強い理由も。
「生物の地域対応程度でジェノサイド喰らってたまるかっての。泳がせて芋づる……賞金稼ぎの基本だろ?」
 相原は言った。
 すると管制塔の内奥、らせん階段部に武装した迷彩服が姿を見せる。
 レイシスト達が船の方を指さし何事か指示するが、
 こちらから先んじてグリーンのレーザ光が一閃、らせん階段の手すりを切り取り、煙に変えてしまう。
 迷彩服が階段から待避。しかし逃げたわけではなく、銃口だけ覗かせ、レイシスト達が身を伏せる。
 そこを今度はレールガンが火花を引いて色々壊して行く。レイシスト達が何事か叫ぶ。ちなみに驚愕、或いは「くそったれ」的ニュアンスでジーザスクライストと口にするのを良く聞くが、すなわちイエスキリストのことであって、こういう輩がその名を口にするのは釈然としない。
 レムリアは自分で驚くほど歯がみしている自分に気付く。
 イヤホンにピン。
『今の一撃で管制塔からの発信は停止した』
 シュレーターが報告。しかし、通信先は明らかになったようだし、
 最早、こいつらなどどうでもいい。
「行きましょう。いえ、連れてって下さい」
 レムリアは言った。守るとか救うとかそういうご大層なお題目も高尚な目的も、
 今はどうでもいい。
 この企みを破壊したい。遺伝子が叫んでる。突き上げるように叫んでる。
「ハイテク・ジャップのカミカゼがTへ邪魔するぜ。あばよ」
 
(つづく)

|

« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-081- | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-083- »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-082-:

« アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-081- | トップページ | アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-083- »