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【魔法少女レムリアシリーズ】博士と助手(但し魔法使い)と-07-

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「わあ!」
 そのちゃんが大きな声で言う。それは驚きすら覚えるほど鮮やかな青と白のコントラストであり、そして、スクリーンのサイズに比して、映っている球の大きさは小さい。小さいが、陸地の輪郭や雲塊の描く筋など、ディテールは詳細にして克明だ。
 まるでガラス越しに見ているように。
「これは宇宙船が捉えた現在ただ今の地球だ」
 相原は言った。
「綺麗……」
 そのちゃんの双眸が、文字通り宝石のそれを見たように、ターコイズブルーに染まる。
「ついでだから写真でも撮るかい?レムリアそっちで、並んで、うんそう」
 相原が携帯電話のカメラを起動し、そのちゃんとレムリアで地球を挟んでハイチーズ。
「後で印刷するよ。それでだ」
 相原は再びレバーとスティックを操作する。
 地球へ向かって突っ込むように画面が動き、流れる。
 次に映ったのは群れて移動する動物。近づくとサバンナを飛び跳ね走るインパラの群れ。
「このように極端なズームアップが可能だ」
 相原がそこでコンソールのボタンを操作すると、画面左下に枠が出来、子画面が現れる。
 見ていたインパラの群れが静止画となり、その子画面に縮小表示される。更に、その縮小静止画から一頭が切り取られ、子画面一杯に表示された。
 同じ画像がレムリアのコンソール画面にも。
「データベース照合やってみ」
「え?ああ、うん……いえ、ハイ博士」
 相原の言葉を受けて、レムリアがコンソールをカチャカチャ。
 コンソールは左右2画面となり、片方の画面に取り込んだインパラ、もう一方の画面には、どこかの野生動物保護センターのデータベースにあったやはりインパラの画像。
 二つのインパラ画像を仕切るラインをまたぎ、一致率95%以上の表示。
 英語表示だったが、相原が何かして、日本語表示になる。
「今、この動物の種類が何であるか、コンピュータを使って照らし合わせの作業を行った。95パーセントの確率で、この動物はインパラカモシカだとコンピュータは判断した。この技術を応用して君のお母さんを捜す」
 相原の言葉に、そのちゃんはコンソールから目を離し、まばたきもせず相原を見つめた。
「必要なのは君のお母さんの画像だ。どんなお母さんだったか、何か聞いてる?」
 相原は尋ねた。
「きれいな人、だったって。私の顔はお母さんにそっくり、だって」
 そのちゃんは小さくはにかんで、言った。
 
(つづく)

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