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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-006-

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 金髪碧眼の同じ顔した大男が2名いる。双子の兄弟で〝アリスタルコス〟〝ラングレヌス〟。共にブーツに上下ツナギという出で立ちであり、トレーニングを兼ねた高地縦走の途中で事態を知り、船に乗ったという。
 更にひとり、相原と同程度の体格で、広い額に皺を刻んだ男は最年長〝シュレーター〟。
 この中で、シュレーター以外は何らかの特異な肉体・精神の能力を有する。追って必要に応じ解説を加える。
 以下、言語は英語であるが、船のコンピュータによる自動翻訳を介して相原のイヤホンマイクに日本語で届いている。彼の日本語も英語でクルーへ。
「時間がないから手短に済ます。相原君、君はどれだけ把握している」
 アルフォンススに問われ、相原はニュースで仕入れた内容を要約して話した。アメリカからミサイル等25発、破壊を狙うも操作不能。
「それだけ知っていれば充分だ。早速だが対策を考えたい」
 アルフォンススは液晶画面をタッチし、世界地図を呼び出した。地図上に点滅する輝点が25。
「これは防空宇宙部のデータに基づいてNATO(北大西洋条約機構)が算出した全ミサイルの予測現在位置だ。うち速度の速いものがICBM(大陸間弾道ミサイル)とSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)。ベーリング海や東シナ海の動きの遅いのは巡航ミサイル。これらを全て無力化する」
「無力化の方法は」
 相原は訊いた。17時48分。
「その前に、戦略核ミサイルの基本的性質として、知っておいてもらいたいことが三つある。一つは標的国の領域内に入らなければ爆発しないこと。二つ目は外部から爆破しても、あるいは自爆しても〝缶詰〟に火は入らないこと。三つ目は標的国領域内に入っても、一定以上の高度では爆発しないということだ」
 
(つづく)

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