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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-009-

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「レムリアは何かあるか?」
「いえ」
 答えると、アルフォンススが頷いた。
「よし。時間がない。各自持ち場へ。我々は銃を持って待機だ」
 アルフォンススは席を立ち、大男兄弟と共に、操舵室を出て行くべく歩き出した。持ち場とは甲板両舷と中央マスト頂部を意味する。最初から銃を構えておくのである。
 レムリアはレーダを担当する。そして、セレネは自席でヘッドホン状の機器を頭部に装着し、パソコンの画面に向かう。
「僕も行くぞ」
 歩き去ろうとするアルフォンススの背中に相原が言った。
 アルフォンススが振り返り、制するように手のひらを出した。
「君はダメだ。今回はあまりにも危険すぎる。お願いだからブレインに徹してくれ。船内を君に任せたい」
「でも!レムリアにもらった力がそのままだからあなたと同等の……」
 クルーは特異能力を持つと書いたが、レムリアは看護師であり魔女である。月明かりの中での変身(自らが、又は他人を)、及び、その派生として、特定個人の能力を別の誰かに付与することが出来る。前回相原が船長代行として乗務した際、船長と同等の超常能力を与えるため魔法を使った。その術を解いていない。
 そして、船長の能力とは、脳波による電磁界への干渉。つまり念力発動の要領で電気・磁気を操作できる。もちろんそれら変位の感知も出来る。
「許可できない。言った通り危険であり、第一、耐環境ウェア(宇宙・放射線対応防護衣)の用意が足らない。そして、万一我々に何かあった時、君に船にいてもらわないと困る。……よし判ったこうしよう。私と同じ能力を付与されたと言ったな。だったら君は生体レーダとして探知に参加してくれ」
「生体レーダ……ですか」
 電磁気の変位感知をミサイル発見に生かす。
 
(つづく)

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