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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-032-

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 相原が提案したその間に再びレーザが画面を彩り、ホーミングミサイルが撃ち落とされる。
『借りる?』
「我々で介入して」
『……そういうことか』
 ミサイル爆発のタイムラグを置いてアルフォンススが答えた。
「そういうことです」
『判った。シュレーター、シャハーブの制御を我々で乗っ取る。本船に引き付けよ』
「了解」
 ドクターは速度を落とした。
 誰もがイメージする姿形、鉛筆型をしたミサイルが次第に集合し、束になって迫ってくる。赤外線追尾式。船は光子ロケットゆえ、特段ブロックしなければ赤外線も盛大に出ている。それを追ってくる。否、追わせている。
『相原行くぞ!』
「OK。見てろよ」
 相原はニタッと笑った。
 シンクロ、という概念がレムリアの意識に浮かんだ。意志で干渉……それは“強く思う”動作そのものであって、ゆえにテレパシーが相原の意識を拾ったのだと判じた。
 以下彼の思うまま感じたまま。核ミサイルと違い、シャハーブの標的回路に強力なシールドは掛かっていない。むしろ軽量化のため耐熱樹脂など非金属材料が多用されており、ニセの電気信号を放り込むのは容易。ほぼ瞬時に自分たちの意識の支配下。
 二人はシャハーブを乗っ取り、意のままに操り、接近してくる核ミサイルに向けて次々に解き放つ。まるで投げられた石を拾って正確に投げ返すが如し。
「編隊が核ミサイルに気付きました」
 セレネが言った。
『本船が片づける。近づくなと言っておけ』
「了解」
 レムリアは答えてコンソールを操作する。相手の言語が不明であるので、マイクで声だけ送ってモールスに変換させる。
 電波ビーコンで送り出す。相手がレーダを働かせていれば画面にチカチカして伝わろう。
 
(つづく)

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