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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-043-

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 ヒロシマで死者20万。
 対して荒野の無人都市ではある。しかし、
「それだけの放射性物質ぶちまけたら地球が終わる」
 相原の言にレムリアは頷いた。地球を構成する水と大気の循環システムに載ったそれは、地球表面をくまなく覆い、
 すなわち生き物全てに影響。
「防ぐ……」
 レムリアが訊こうとすると、
「当たり前だ。総力を結集せよ。出来るだけの手段をとる。シュレーター、北極海の方向へ。撃ち漏らした弾頭をまず片付ける。光圧推進を許可する。人工衛星なぞ幾らでも作れる」
 アルフォンススが遮って断を下した。
「了解!セイル格納」
 セイルが縮む。昆虫の翅のように折り目が生じて畳み込まれ、元の四角形の板に戻る。
「セイル格納完了。INS作動。機関全速」
 船は北極海へ向かった。弾頭を追い、大気圏を全速通過する。
 目の覚めるような青い空。
 その中を、煙の尾を引き、急速落下中の火の玉が3つ。
「これだ」
「レーザ被弾した弾頭のうち、2つは落下していません。突入角度が浅く、大気に弾かれて再度宇宙空間へ飛び去ったようです」
 レムリアは言った。大気圏再突入の軌道設定は極めて微妙である旨、船のマニュアル“緊急事態対策”で読んだ記憶がある。その2つは予定外の弾頭分裂の結果、所定の軌道に入れなかったに相違ない。
「さて、こいつはどう処理すんだ?ブチ抜いていいのか?」
 焦燥を感じさせるアリスタルコスの問いかけ。
「待ってくれ。デコイなら放っておいていいはずだ。調べるから近づけてくれ」
 相原が言った。以下彼の認識。
 最初に近づいた弾頭はデコイ。これ見よがしの電波を出して落下中。魔法の力をセイル経由で飛ばし、回路を焼き切ってしまえばデクノボー。
 アルフォンススも船と連動して探査。
 
(つづく)

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