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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-003-

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「そんな冷静なもんかい。そりゃあんたが判ってないよ。だって本当にいるって判っちゃったんだよ?もうその子を呼んで会いたいの一点張りで薬も飲まなくなっちゃったってさ……あらこの姫さんすごいね。医療ボランティアで世界中を巡るだって。12カ国語堪能!?へぇ日本語もバリバリ」
 母親が雑誌をぱらぱらめくりながら言う。
 相原学は呆れたようにため息をつくと、パソコンに向かった。
 キーボードをカチャカチャ。
「調べてくれてるの?」
 母親がパソコンモニターをのぞき込む。相原学が字を打ち出しているのは、画面の片隅に開いているインスタント・メッセンジャー……インターネット経由で文字や音声の会話が出来るソフト……の子画面であるが、母親に、それがそれであると理解するパソコン関係の知識はない。
 次いで開いたのは理科年表。
「日曜満月なんだな」
「それが何よ。おまじないでもするの?」
「明日の夜お客さんが来る。1泊3食よろしく」
 相原学は母親に言った。
「何よ藪から棒に。冷たい子だね。かわいそうだと思わないの?」
「だからコレで会話中だったんだってば。藪から雑誌突き出して中断させたのは誰じゃ。向こう側でずっと待たされた相手がかわいそうだとオレは思う」
 相原学は画面を指さしながら言った。
「なんだい調べてくれてたんじゃなかったのかい」
「雑誌記事以上のこと調べて判ってどうしようっての。相手を待たせるのもたいがいに」
「ちぇ。わかったよ。客間に入れんだよ。他の部屋見せんじゃないよ」
「はいはい。あ、ネコ砂ないぞ」
 母親は買い物袋を再度手にし、キッチンへ去った。その足下をネコがちょろちょろ。母の帰宅はイコールエサの時間なので、ネコはくっついて離れないのだ。
「聞こえてんのかね」
 相原学は独りごちると、キーボードに戻り、メッセージを飛ばした。
『じゃぁ、突然で悪いけどよろしくね』
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(つづく)

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