« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-010- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-012- »

【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-011-

←前へ次へ→
.
-2-
.
 朝餉の準備に伴う、リズミカルな包丁の音を遮り、ふすまの開く音。
 午前7時半。
「おはようございます」
 やや眠気の残る、とろんとした声に、母親は思わずという感じで笑顔を作り、キッチンから文字通り飛んで出て来た。
「おはようさん……はぁ。女の子がいるとこんな感じだったのかねぇ。またとびきり可愛いもんねぇ、あなた。抱きしめちゃう。こっちいらっしゃい。ちゅっちゅ」
「あ、はぁ、恐れ入ります。きゃは」
 本当に自分を抱きしめてしまった相原の母親に、レムリアは頬を赤く染めた。
 ちなみに彼女は、相原が以前贈ったブカブカの縞々パジャマを着ている。男物だが、埋もれるように身につけていると、それこそ少女マンガのヒロインであって、それだけで絵になる。同じ女性である母親ですら抱きしめてしまいたくなるのは当然(なのか?)。
 と、母親の足元から三毛ネコが顔を出し、ひと鳴きしてレムリアに身をすり寄せる。
「……あらまぁ。こいつ人見知りでね。学にすらこんなにすり寄らないんだよ。飯出せ水出せ外に出せ、って時だけなのに。でもあなたには一発で慣れたねぇ」
 母親は驚いた表情。
 レムリアはネコタレというらしいその三毛ネコを抱き上げた。
「……魔女のたしなみということで。ね、ネコタレちゃん」
「あら、魔女なら黒猫じゃなくて?……しかしまぁ、ほんっと、何やってもかわいいねぇあなたは」
 母親はネコを抱くレムリアをしげしげ眺める。首の下を撫でたらゴロゴロ。
「絵になる女の子っているもんね」
「あの、連発は恥ずかしいのでお控え頂きたく……」
 レムリアは真っ赤。
「でも可愛いもん。何であんなのの友達が……てゆーかそうよ、何がどうしてウチのあんなのと……」
「え、それは、そのう、命の恩人というか……」
.
(つづく)

|

« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-010- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-012- »

小説」カテゴリの記事

小説・魔法少女レムリアシリーズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-011-:

« 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-010- | トップページ | 【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-012- »