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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-021-

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 レムリアは“ワールドミュージック”のフロアで、お目当てのCDを5枚ほど買い込んだ。
「これアムステルダムには無かったのに……」
「“まさか”と“ひょっとして”は、アキバにお任せということで……最近トホホだけどな」
「トホホって変態商品?」
 美少女の口から唐突に飛び出した、ヘンタイなるフレーズに、衆目が集まる。
「……おいおい。まぁ、ね。仕方ないんだけどさ。古今東西、必ずある程度の売り上げが見込めるのはその方向。さて他に無ければ出ますかね?」
「は~い」
 CDの入った袋を相原が持ち、エレベータで1階へ。
 店を出てすぐ、レムリアの足が止まった。
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「どうした?」
 レムリアが何事か異変に気付いた、と、相原は知った。
 少女マンガのヒロイン向き、の笑顔が、一瞬にして託宣を待つ巫女のような真剣さを帯びたからだ。
 レムリアは周囲を見回し、大通りを挟んだ向こう、秋葉原駅の側で目を止めた。
 その目線を追うと、JRの高架下、青いサングラスを掛けた少女に向いている。
 少女の手には白い杖。
 雑踏の中で、一人流れに取り残されたような、白い杖の少女。
「何か困ってそう?」
 問いに頷き、直ちに道を横切り行こうとするレムリアの手を相原が引き留める。まだ歩行者天国にはなっていない。
 焦るレムリアをなだめ、信号を見ながら横断歩道へ。
 青になる直前に、居たたまれない、とばかりにレムリアが走り出す。
 相原が追いつく頃には、腕を取り話しかけている。
「点字キーボードの置いてある店ってある?」
 レムリアは相原に訊いた。女の子は年齢ほぼレムリアと同等と言ったところか。背はレムリアより少し高い。
 相原は少し考えて。
「あるよ。あるが一緒に行った方がいい。今のCD屋よりも向こうの方になる。お前さん達には……ちょっと付き添いたい」
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(つづく)

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