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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-022-

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「じゃ一緒に」
 レムリアが女の子の腕を取り歩き出す。相原は先行し、数歩進んで気付き、振り返る。
 レムリアの足取りはゆっくりである。
 歩調を女の子に合わせているのである。“確認できてから進む”が基本だからだと、相原は理解する。
「早すぎ」
 果たしてレムリアは相原を指さし睨んだ。幼い子を“めっ!”と叱るようなイメージ。
「申し訳ない。次の信号で行こう」
 信号が変わり、車が走り出す。しばしの待ち時間。
 その間に女の子同士でおしゃべりが弾む。女の子は由利香(ゆりか)と名乗り、中学1年生であるという。やはりレムリアと同い年だ。
「パソコンを買ってもらったんですが、近所の店に点字キーボードがないので、秋葉原ならあるかなぁと。人が一杯いるだろうから、訊けばと思ったんですが。……考えが甘かったです」
 由利香ちゃんはしょげたように言った。
「ひょっとして日本って不親切?」
 レムリアは相原に訊いた。
「そんなことは無い。お手伝いするのは吝か(やぶさか)ではないんだが、パッと見てそうと判らない。そんな感じじゃないのかね。つーても一般に日本はバリアフリーにはほど遠いわな」
 信号が青になる。由利香ちゃんのペースに合わせ、道を横断、高架線路脇の道を行く。ここは配達のトラック、一般車、買い物する人々が道にあふれ、正直、由利香ちゃん一人では難しいと思われる。
 それどころか、こうして腕を添えてアシストしているとしても、右へ左へやたら進路を変えるのは考え物。
「すいません通して頂けますか?」
 時に声を出し、自分ではなく、行く手の方に動いてもらい、3人は雑踏を行く。人々は一瞬嫌そうな顔をするが、白い杖を見ると、スッと身を引いてくれる。決して不親切なわけではない。
 道を折れる。
「雰囲気が変わりましたね」
 由利香ちゃんが指摘した。
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(つづく)

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