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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-035-

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 ナースステーションの外では子供たちが鈴なり状態で“姫様のお姉ちゃん”が戻るのを待っている。ちなみに子供達がレムリアに付ける“姫様”という冠であるが、これは別にわざわざ子供達に素性を説明した結果ではない。病院関係者が姫様言うのを、アイドル、といった意味合いに受け取って定着した、と見る方が雰囲気的には合っている。
「行ってあげて。ところで怪我の事、お嬢さんの親御さんには?きっと心配していらっしゃるわ」
「あ、はい。では」
 レムリアは、今度はみんなのポケットにいつの間にか紙風船が入っているという業を見せると、また来ると約束して小児病棟を離れた。
 エレベータに乗ると、さっそく由利香ちゃんが訊いて来る。
「ねぇ今のどうやってやったの?。私何もしてないのに……」
「マジック、だからだよ」
 相原が言った。
「でも、あーいうのって、私があらかじめ持っていて、とか、タネが……」
 この問いにレムリアは小さく笑って。
「そこは企業秘密。うふふ。でもどうかなぁ。こんな感じで、私が言った通りに動いてもらえばいいだけ、なんだけど、助手、やってもらえる?」
「……あ、うん、そういう感じでいいんなら」
「ありがとう!」
 レムリアは両の手をぱちん、そしてさらに続けて。
「衣装2人前いるね。今から……なんだっけ」
 レムリアは店名を忘れたようである。
 相原は本来行こうとしていたその名と目的を口にした。
「……行くんだけど、一緒に付き合ってもらっていいかな?」
「マジックショーの衣装ですか?」
「うん」
「単純に燕尾服にシルクハット、みたいなヤツなら、うちの店にあると思いますけど」
 レムリアと相原は顔を見合わせた。曰く、由利香ちゃんの家は貸衣装の店なのだそうだ。
「色々お世話になったし、ウチに寄ってください」
「でも……」
「お友達ですから」
 由利香ちゃんにやり返される。
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(つづく)

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