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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-046-

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「あ……はい。明日の彼女ね。待ってください」
 応対した若い女性看護師は、にこやかに言って席を立った。
 その間にレムリアは廊下を見渡す。良く病院を白ビルと称するが、それは殺風景で“人の手の温かみ”を感じないことを意味する。それから行くとこの病院の内部は、外見とは不相応に全くの“殺風景”であり、衛生管理関係のポスターと、食事配膳用のワゴンがぽつりぽつりとあるだけ。
 子供達の声も聞こえない。時間的に夕食時の所為もあろうが(病院の夕食は5時前後が多い)、廊下が住宅街の道路さながらだった信濃町とは、おおよそ様相が異なる。
「どう思う?」
 レムリアが訊いた。
「5Sの行き届いた……」
 工場のライン、というセリフを相原は飲み込む。レムリアには意図さえ伝わればいいからだ。ちなみに5Sとは整理、整頓、清掃、清潔、躾(他の4つが習慣づけられているか?)を意味し、それぞれローマ字表記の頭文字を取ったもの。製造現場などの合い言葉である。
 これが出来ているかどうかは現場管理の指標になる。製造現場で発揮される分には全く構わない。
 堺さんが、自分たちの会話に耳をそばだてていることに、2人は気付く。
「すっきりしてますね。清潔で気持ちがいい」
 相原は言った。
 後方より声が掛かり、若い看護婦に先導された婦長が現れる。40歳台であろうか、“お母さん”が似合う年齢帯であると感じる。ただ、その表情は仕事に対する姿勢の表れか峻厳で、醸す態度は威圧的。子ども達が萎縮してしまうのではと思うほど。少なくとも、小学校低学年の教員には向かない。
「明日のマジックショーを依頼した相原姫子と申します。ご面倒をおかけしますがよろしくお願いします」
 レムリアは頭を下げた。
「かわいいマジシャンだこと」
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(つづく)

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