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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-049-

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 院内でオフにしていた携帯電話の電源をめいめい入れる。相原の電話にメール着信。母親から帰宅時刻を報告せよ。
 現在時刻5時15分。夕食の予約は6時なので、気を揉んでいるのであろう。
 電話して予定時刻を伝える。2駅向こうで乗り換えてさらに1駅。
「駅までクルマで迎え来て……怖い?って何が。いや、そこでオレが運転代わればいいだろ?」
 であれば、家に戻らずに済み、充分に間に合う。
 電話を切る。レムリアの顔には不平不満と書いてある。
「はいはい。まずはご飯食べて。少しの間忘れましょう」
「うん。あ~疲れた」
 レムリアは頷いた。
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 相原が就職早々にローンで買った軽自動車を運転し、予約した店へと向かう。ちなみに、母親の怖いというのは、姫君乗せて走る、すなわち命預かる責任を負うから、の意。
 市街地を背にして西へ。行く手は夕日と、浮かび上がった関東山地のシルエット。
 その道中、レムリアが我慢出来ないとばかりにぶちまけた。あれじゃ病院とは名ばかり。受け入れて、食事与えつつ手術や投薬、終わったら出すだけ。治療工場。子ども達には監獄。
「そんなに雰囲気悪いんかい」
 母親は眉をひそめた。
 ちなみに出発前、インターネットで病院を調べて来たのだが、充実の設備で安心の医療、大切なお子様のために万全を、みたいな能書きが並んでいた。例のレクリエーションルームで人形劇か何かをしている写真もあった。無論、一緒に映っている子どもはモデルであろうが。
「ショーの提案をされた時、病院はどう言ってたんですか?」
 レムリアは助手席から身体をひねり、後席母親に尋ねた。
「別に。ええもちろん結構です、代表者の氏名と簡単な内容を書いてファックスか電子メールで……って。ファックス送ったらすぐ電話が来て打ち合わせ云々って」
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(つづく)

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