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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-052-

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 仲居さんが飲み物の希望だけ先に聞いて下がる。アルコールを飲む者は無いので、全員ウーロン茶。
「実はさ」
 相原は意気揚々とメニューを選ぶ母親を呼んだ。
「ん?な~に?」
「俺ら友達の家でホットケーキたらふく食わされとんねん。晩飯ごちそうだからって断るわけにもいかんやろ」
「え?あらなんだそうなの?」
「なもんで、俺ら二人でひとつでええわ。味わうにはそれで充分だし」
 結局相原が最後に和牛ステーキの付くコースを頼み、レムリアは魚の西京焼きとご飯にみそ汁を単品で注文した。
「ちょっと失礼するね」
 母親が中座する。
「ごめんね、わがまま」
 母親が建て屋の外へ出たところで、レムリアが言った。厚意を無にしたと気にしているのである。しゅんとしたその姿は、輝くほどに元気な普段とは別人のよう。
「ん?ああ、気にしなくていいよ。『高い店に連れてきた』それだけで母親的には充分目的を達したから」
「そうなの?」
「そうだよ。テーサイとミエってやつさ。気になるなら俺のをちょこちょこつまむといい」
「ふーん……」
 レムリアは言い、少し考え。
「判った。あなたがそう言うなら、そういうもんなんだって思うことにするよ」
 小さく笑顔。
 相原は頷いた。
「そう思ってていい。母親的には突然娘が出来たみたいで喜んでるんだよ。何せ息子がどんどんひねくれて行って、子どもから毛の生えた別の何かに変わってしまったわけだからね。可愛い娘に悪い印象持たれたくないわけ」
「わかった」
 レムリアは今度は目から笑った。
 ウーロン茶を一口。
 相原も一口含んで。
「しかし母親……ごめんなぁ。君に何かかんか構いたくてしょうがないんだよ。俺の方が居候みたいな気分だわ。娘を得たら穀潰しなんかイラネ、だけど父親的用途という役目があるから、家にいさせてやるか、みたいな」
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(つづく)

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