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【魔法少女レムリアシリーズ】ミラクル・プリンセス-055-

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 ちなみに、二人が出会った真のきっかけ、及び秋葉原までの一部始終は、彼自身が物語の形にまとめているのでここでは触れない。なお、レムリアの入院はこのときの銃撃に伴うもので、ぶかぶかパジャマも、納豆たまご御飯の作り方も、入院中の出来事である。
「そういうことかい。じゃぁそのなんだ、あの頃こいつ足繁く通ってたのは秋葉原じゃなくて……」
「ええ。多分」
 微笑するレムリアに、母親はゆっくりとため息をついた。
「背景は理解したよ。でもね。……学こっち向きな。あんたも聞くんだ」
 相原は不承不承という感じで向き直った。
 そこで仲居さんが現れ、先付けを置いて行く。
 仲居さんが下がった。
「でもだからって、義理に感じてこんな所まで来ることはないよ。言ってる意味が判るかい?」
 母親の言いたいことは、“命の恩人”の見返りとして、息子の頼みを無理に聞いてやっているのではあるまいね、ということ。
 レムリアはやや目を伏せると、しかし唇の端に小さな笑みを刻んで、首を横に振った。
「なんだかんだで楽しんでるんです。私。学さんと一緒にいるの」
 相原は再び後ろを向いた。
 瓶入りウーロン茶を瓶のままラッパ飲み。
 バカである。
 レムリアはそのバカを横目でちらりと見、そっと口を開く。
「王女の時であれ、一人暮らしの学生の時であれ、救助隊活動であれ、コッカのタイメンとか、生活の組み立てとか、人の命とか、何もかも自分で考えて、決めて、動く、ということばかりやってきました。
 でも、この人と出会ってそれが変わった。
 前を見れば手をさしのべて待ってくれている。困ったら選択肢を用意してくれる。
 自分を判ってくれてるなって、すごく気が楽になるのを感じました。
 寄りかかってる自分がいるんです。居心地がいいんだと思う。
 だから、だからもしご迷惑でなかったら、時々遊びに来させてやってください」
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(つづく)

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