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【恋の小話】ポラリス(4)

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「これで例えば2035年皆既日食とか……」
 太陽が真っ黒。
「すげぇ」
「それで」
 ふたご座流星群。12月中頃に良く流れ星を飛ばす。ふたご座はオリオン座の隣というか上というか。
「オレは校庭で寝転がって見てるけどね」
「なんだそりゃ」
「流星は仰向けがベストポジション。星空以外のものが見えるのは邪魔だし見逃す元」
「なるほど」
 真夜中に丁度真上に来るから、ふたご座が見つからなくても楽しめると佐藤は言ったが、真夜中に中学生の女の子連れ出すわけにも。
「で、こいつ起動したのはベツレヘムの方なんだ。聖書に……」
「宗教は勘弁してくれよ」
「クリスマスだからしょうがねーだろ。ネタとして知っとけよ。聖書の中に、不思議な星が現れて、それを見た東の国の3人の博士がベツレヘムって街までイエスに会いに行く、ってのがあるんだよ。で、欧米の天文学者はその星が何か真剣に考えてるわけ。多分、その案や学説の紹介でしょ」
 佐藤は言いながら、シミュレータの時間を戻した。
 紀元前6年3月20日。夕暮れらしくそういう空の色で表示され、地平線の近くには真っ黒い丸(文字通り●)と、「木星」の文字。
「クリスマスって西暦0年12月25日じゃないのか?」
「平成元年は0年じゃないだろ。同じだよ」
「ああ、そうか」
「だから西暦紀元1年の前の年は紀元前1年。で、紀元前で3月なのは、後で求めたイエスの誕生日が実は間違ってたから。エクシグウスとかいうオッサンだっけな。真冬に馬小屋で赤ちゃんとか普通寒すぎだろ?」
 ここで作者が割り込んで箇条書きしておく。
・この年この日の夕刻、「新月を18時間経過した月の向こうから木星が顔を出してすぐ沈む」という現象がイスラエル周辺で観測された
・木星はギリシャ神話で王の中の王ゼウスとされているように王権を象徴する
・従って聖書に預言された「新しい王」の誕生を示唆する
 割り込み終わり。
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(つづく)

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